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東芝、PCとテレビから撤退へ

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 東芝は、PC事業とテレビ事業を売却することを検討していると正式表明しました。

 東芝は巨額の赤字、粉飾決算、経営不振による危機にあります。この危機を乗り越えるための構造改革・事業再編の一環として、不採算事業の売却を進めています。最近では東芝がサザエさんのスポンサーから降りるというニュースが話題となったのは記憶にあたらしいところですね。

 東芝CFO(最高財務責任者)は例外なく収益性を見極めるとしており、PCとテレビも対象となります。

 東芝のPC事業といえば、1985年に世界初のノートPCを欧州で発売したことで有名です。現在でも事業を継続し、dynabook(ダイナブック)を販売する由緒正しいブランドです。そういえば晩年のWindows Mobile搭載スマートフォンのブランド名は「dynapocket」でしたね。

 テレビ事業はREGZA(レグザ)ブランドのテレビを展開。すまほん!!読者には富士通東芝製・富士通モバイル製の欠陥機「REGZA Phone」シリーズの印象が強いかもしれませんが、これは風評被害で、本家のREGZAは画質に定評があり、特にアニメ視聴用の画質補正モードには力が入っていました。「レグザはアニメに全力全開!」なんてキャッチコピーの入ったパンフレットもありましたね。

 LG製有機ELパネルと10億円の開発費を掛けたと言われる画質処理エンジンを搭載し、黒の表現力の高さはもちろん、アプコン・ノイズリダクションがとりわけ優秀で地上波放送の視聴には絶大な力を発揮する「REGZA X910」は、今後のREGZAに期待を抱ける機種でした。しかしこうしたモデルをチップ開発から主導してきた中核となる人物も人員整理の対象となっていることから、もはや新モデルにもあまり期待できない状況でした。

 今まで何度も売却の噂や報道はありましたが、東芝は否定的なコメントを出してきました。しかしこうした流れの中、今回は自ら売却検討を公にしたことから、売却は不可避なのだろうと思われます。

 白物家電は既に中国企業に売却済みであるため、もし東芝がPC事業とテレビ事業を売却すると、残念ながら東芝の個人消費者向けの製品は殆ど残りません。

 SHARPがホンハイに買われ、良い製品が出てくるようになったように、東芝のPC事業とテレビ事業もいい買い手が見つかることを願うばかりです。

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