世界市場の大半からの撤退や、ソニーモバイルへの移管も――ソニー、PC事業「VAIO」を投資ファンドに売却へ。

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 日本経済新聞やBloombergなどの複数のメディアは、SONYがPC事業を投資ファンドに売却することを伝えました。

 売却先のファンドは「日本産業パートナーズ」で、同社が設立予定の新会社が、SONYのPC事業の受け皿となる見通し。売却金額は400~500億円と見積もられています。新会社へのSONYの出資比率は半分以下になるとも伝えられています。

 また、新会社では、SONYのPCブランド「VAIO」は継続され、既存製品のサポートも行われます。従業員は経営陣を含め、その多くが新会社に移籍となり、長野県安曇野市の拠点も新会社に移管される見通しです。

 SONYのPC事業に関しては、以前から売却されるとの報道がありました。先月にも、大株主の米ヘッジファンドのCEOが、投資家に対してSONYのテレビ・PC事業の再編を求める書簡を送ったことを週刊誌が報じ、今月に入ってからはNHKが、SONYはPC事業をLenovoとの合弁会社に売却し、国内向けにPC事業を別会社に譲渡すると報じていました。結果として、NHKの報道は半分は当たったことになります。

 NHKは、国際競争力を高めるためにLenovoとの合弁会社を作ると報じていたのに対し、日本経済新聞の本日付の記事によれば、米国など一部の国を除き、海外の大半の地域からは撤退するとのこと。

 また、「日本産業パートナーズ」との交渉が決裂した場合、PC事業はソニーモバイルコミュニケーションズに移管される見通しです。

 VAIOは、1996年からSONYが展開し始めたPCのブランドです。紫色(バイオレット)の筐体で登場、PCの世界にデザインを重視する風潮をもたらし、MacBook Airを先取りするような薄型ノートPC 505シリーズや、「わらじ型PC」の代表格 バイオ C1 / VAIO type Pシリーズ、2000年時点で備え付けの光学10倍ズーム可能な68万画素カメラでインターネットへの映像配信が可能だったバイオGT、世界最軽量・時にはタッチパネルとスライドキーボードまで備えたUシリーズなど、非常に先進的で個性的なラインナップを揃えてきました。

sony-vaio-gt-type-u(左:バイオGT / 右:VAIO type U)

 タッチパネルや小型機を作りやすいWindows 8が登場した今だからこそ、SONYらしい機種が見たかったですし、VAIO Duo 13にその片鱗を感じていましたが、このような顛末を迎えてしまったのは非常に残念としか言いようがありません。

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 移管後もVAIOは、そのアイデンティティを保ち続けられるのでしょうか。注目です。

情報元:日本経済新聞, Bloomberg

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