国費のシャープ再建、納税者と株主にどう説明?

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 SHARPと産業革新機構が協議中の経営再建案の内容を、日本経済新聞が報じたところによれば、不振のSHARP液晶事業を切り離して新会社化し、革新機構が2000億円を出資、株式の9割を握るという国主導の再建案となっている模様です。

 産業革新機構は「政府と民間の出資による官民合同ファンド」という触れ込みですが、実際は経済産業省が所管しており、出資額も3000億円中2860億円を政府が出資しています。

 既に台湾鴻海精密工業は、SHARPの買収に5000億円という巨額を提示しています。にも関わらず産業革新機構の案を優先するというのは、株主への背信になりかねない話です。

 以前、ルネサス救済の件は、産業界への影響の大きさ、技術保護、トヨタ筆頭とする自動車業界の意向などから、経産省が動いたのは理解できますが、本件は2000億円という巨額の国費でIGZOを買うような、到底吊り合わない話で、納税者にも腑に落ちないところでしょう。

 また、日経によれば、革新機構はSHARP液晶事業の新会社をJDIに統合させることを検討しているようです。

 しかしその案の最大の懸念は、各国の規制当局です。JDIの中小型液晶での市場シェアが高まることで、各国の独占禁止法に抵触してきます。Apple向けの有機EL供給により先行きの明るくなってきたJDIに、足枷をはめるようなことにはなって欲しくないですね。

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