ドコモ、忖度値下げ敢行へ すまほん!!

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 日本経済新聞が報じたところによれば、NTT docomoは携帯料金を2019年4月~6月に2割から4割ほど値下げする方針と発表しました。

 BusinessInsiderによれば、ドコモ吉澤社長はあくまで今回の取り組みは当社の自主的なものなどと主張しているものの、菅官房長官の4割値下げ発言が背景にあることは誰の目にも明らか。ドコモの親会社であるNTTの大株主には財務大臣名義で日本政府がいます。忖度ブロッキングの次は忖度値下げというわけです。

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 値下げによるユーザーへの還元額は年間最大4千億円を見込むとし、複雑なプランの大きな見直しにも言及されており、こうなると、docomo withの拡充というより、そもそも通信料が安く設定された新しい分離プランが導入、そちらに集約される可能性すらもありそうです。

 もし分離プランへの移行や通信料からの割引のフェードアウトがあまりにもドラスティックに進行した場合、SamsungSHARPのようにリスクヘッジを行ってきたメーカーはともかく、Sony Mobileは大変なことになるでしょう。なぜなら中低位帯やSIMフリー、MVNO・サブブランドといった新領域への努力を怠り、キャリア向け高額端末に依存してきたからです。

 しかも悪いことに、ここ数年間トレンドを無視してきた結果、海外市場での競争力も急激に低下しており、大赤字、もう逃げ場がありません。いよいよXperia XAシリーズなど非上位モデルの国内投入も真剣に検討しなければならない段階なのではないでしょうか。

 このように実質価格に甘えて高級機種に依存してきたメーカーも、一斉により安価な機種にも力を入れるようになる可能性があります。仮にそうなると、中低帯の競争まで激化し、国内市場依存・ドコモの分離プラン頼みの富士通コネクテッドテクノロジーズなどのメーカーは今より危うい状況に陥るかもしれません。

 元々通信料と端末代金の分離を行ってきたMVNOにとっても、MNOの分離プランへの移行と値下げが急速に進行すれば甚大な影響は避けられません。楽天としても、政府の横槍によって既存3社の値下げが先に進行してしまい、参入時のインパクトが薄れれば、先行き不安です。

 圧倒的な内需とグローバル展開の成功によって高い調達力・品質・価格競争力をつけてきた中国メーカーが今、続々と日本市場に参入しています。政権の圧力による大きな混乱は彼らにとってまたとない商機。国内キャリアに過度に依存しグローバル展開への努力を怠ってきたメーカーは最悪の事態も覚悟すべきかもしれません。

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 もっと早いうちから通信と端末の分離や電波行政の改革を着実に進めてきていれば、こんなことにはならなかったのでしょうが、総務省の怠慢・失政のツケと、政権の消費増税対策の人気取りによって、破壊的な影響も想定されます。

 うまくソフトランディングさせることはできるのでしょうか。今後も動向を注視していきたいところです。