まるで耳の中がライブ会場。完全無線イヤホン「AVIOT TE-BD21j-pnk」レビュー

掲載日時: 2021/02/21(日) 14:40

 筆者は今までいくつもの完全ワイヤレスイヤホンを使ってきましたが、なかなか理想の音を鳴らしてくれるイヤホンには巡り会えていませんでした。

 そんな時に「AVIOT TE-BD21j-pnkという完全ワイヤレスイヤホンが素晴らしい!」というのを小耳に挟みました。有名バンド「凛として時雨」のドラマーであるピエール中野氏が携わったイヤホンのようです。

 結論から言ってしまうと、「完全ワイヤレスイヤホンで音質だけを求めるならこれが最有力」。音に拘る方にはかなりおすすめです。

AVIOTとは 

 AVIOTは日本発のオーディオビジュアルブランド。あまり馴染みのないメーカーですが、音質に評判があり、最近注目されつつあります。

 AVIOTの製品は日本で設計されているということもあり、日本人向けにチューニングされています。そのため、邦楽との相性は抜群。

TE-BD21j-pnkはコラボイヤホン

 今回レビューする「AVIOT TE-BD21j-pnk」は、AVIOTの完全ワイヤレスイヤホン「TE-BD21j」をベースに、有名バンド「凛として時雨」のドラマーであるピエール中野氏がチューニングしたイヤホンです。

 AVIOT×ピエール中野氏とのコラボイヤホンの第3弾目でもあるので、「ピヤホン3」とも呼ばれています。

公式サイトより引用

 コラボイヤホンと聞くと、ファン専用かな?と思ってしまいますが、AVIOT TE-BD21j-pnkは完全ワイヤレスイヤホンの中でもトップクラスの音質を持っているので、誰にでもおすすめできる製品だと感じます。

外観

 箱にはピエール中野氏のロゴ「バイブスくん」とサインがあります。付属品は結構豪華。以下の通りになります。

 AVIOT TE-BD21j-pnkの充電ケース。高級感と堅牢製を兼ね備えたジュラルミンケースで、汚れも指紋も目立ちません。ブロンズのラインがいいアクセントになっており、他の完全ワイヤレスイヤホンと比べても頭一つ抜き出ているデザイン。

 イヤホンを取り出す際は蓋部分をスライドして取り出します。スライドもスムーズなので、特にストレスを感じません。

 こちらがAVIOT TE-BD21j-pnk本体。タッチセンサーを搭載しており、触れるだけで操作が可能です。タッチ感度は「良すぎるかな」といったところ。ほんの少し触れただけで動作して音楽が止まってしまいます。

 装着感については、最初から装着されていたシリコン製のイヤーチップではあまりフィット感は良くありませんでした。ただ、ウレタン製のイヤーチップに変えたところ、かなりフィット感が良くなり遮音性が向上。かなり使いやすいです。

音質

 AVIOT TE-BD21j-pnkの第一印象としては、「これ今まで使ったワイヤレスイヤホンでダントツNo.1だな」と言う感じ。他の方のレビューで大絶賛されていたイヤホンだったので、結構ハードル高めの状態でいたのですが、見事超えてきました。

 AVIOT TE-BD21j-pnkはドラマーのピエール中野氏がチューニングしていることもあり、低音にフォーカスを当てています。深く沈み込む低音がとても印象的。厚みも十分に感じられ、ボヤーっとした感じもなく、かなり明瞭でパワフルな音です。

 ボーカルに関しても、低音に埋もれがちになることはなく、きちんと前面に出ています。躍動感のある低音、伸びがしっかりしている高音も特徴的。解像度も高いので、情報量の多い曲でもちゃんと楽器の一音一音を感じることが可能。音の分離と各帯域がしっかりとバランスよく出ています。

 他のワイヤレスイヤホンでは味わえないような「リアルなサウンド」を鳴らしてくれるのがAVIOT TE-BD21j-pnk。ライブハウスで鳴り響く躍動感あるリッチな音を2万円程度のワイヤレスイヤホンで体験できるのは素晴らしいですね。

外音取り込み機能

 AVIOT TE-BD21j-pnkにはAirPods Proなどに搭載されている「外音取り込み機能」が搭載されています。左側のイヤホンを長押しすることでON / OFFが切り替え可能です。

 実際に使ってみましたが、ノイズが強くてかなり使いにくかったですね。AirPods Proを以前使っていた時は自然で違和感のない音に驚きましたが、AVIOT TE-BD21j-pnkは真逆。

 周りの音は聞こえますが、かなり不自然です。コンビニでの会計時は多少声が聞き取りにくい。ちょっと騒がしいコンビニだと多分聴き取れないので、普通に外すのがいいのかなと思いました。

バッテリー持ち

 AVIOT TE-BD21j-pnkはイヤホン単体で最大9時間、ケース使用で最大45時間使用できるバッテリーを搭載しています。流石に9時間音楽を流しっぱなしにするのも難しかったので正確には計測していませんが、5時間程度のPC作業であれば問題なく使用できました。

 バッテリー消費の多いノイズキャンセリング機能を搭載していないイヤホンなので、他のワイヤレスイヤホンと比べてバッテリー持ちは良いです。

音声アナウンス

 AVIOT TE-BD21j-pnkの音声アナウンスは他社のものと一味違います。

 音声アナウンスにはアニメ「サイコパス」の常森朱(CV:花澤香菜)のボイスが採用されており、いつでも花澤香菜さんの声が楽しめます。

 また、専用アプリ「PNK CHANGER」より音声アナウンスを変更することが可能。ドミネーター(CV:日高のり子)に変えられます。

 サイコパスを知らない人やあまりアニメを見ない人からすると「なんのこっちゃ」と感じるかもしれませんが、アニメや声優さんの知識がある人にはAVIOT TE-BD21j-pnk、良いかもしれません。

総評

 AVIOT TE-BD21j-pnkの特徴をまとめると以下の通りです。

 AVIOT TE-BD21j-pnkはかなり人気の商品なため、なかなか手に入れることが難しいです。2020年の年末に発売されましたが、すぐ完売しています。Amazonや楽天市場の公式ショップでは予約受付中。気長に待ちましょう。

 お値段2万円前後と安くはない価格ですが、それ以上の価値があると思っています。完全ワイヤレスイヤホンのなかでトップクラスの音を鳴らしてくれるのは間違いないので、興味あればチェックしてみてください。

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