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電話できないAndroid端末「Ledger Atom」発表。暗号資産のLedgerがセキュリティ特化、約13万4000円で予約開始

Ledger Atom

Ledger Atom。画像:Ledger

 暗号資産のハードウェアウォレットで知られる仏Ledgerは10月15日、パリで開いたイベント「Ledger Op3n 2026」で、Androidアプリが動くセキュリティ・プライバシー特化の新端末「Ledger Atom」を発表しました。

 見た目はスマートフォンそのものですが、同社は「スマートフォンではない」と説明しています。

 Ledger Atomはデータ通信専用端末。4G/5Gにはつながるものの、VoLTEなど携帯電話網による音声通話やSMSには非対応です。

 緊急通報(112や911など)もできないと同社は明記しています。データ通信を使ったアプリでの音声・ビデオ通話には対応します。

 中身は、強化したAndroid(AOSP)と、それとは切り離された「Ledger OS」の二本立てとしています。Ledger OSは、CC EAL6+認証のセキュアエレメント(安全な専用チップ)上で動くそうです。

 送金の承認やAIエージェントへの権限設定など、対応アプリで重要な操作をする際は「Secure Mode」に切り替わり、Ledger OSが画面全体を制御するのだとか。

 このときカメラやマイク、加速度センサーなども停止。画面上部の「Secure Bar」はセキュアエレメントだけが描画できるため、偽装できないとのことです。

 カメラとマイクを回路レベルで切り離す物理的な「Privacy Switch」を搭載。セキュア側の操作には、通常のロック解除とは別のLedger OS用PINを使います。

 画面は6.77インチのAMOLED(60Hz、Gorilla Glass 3)で、背面カメラは5000万画素、前面は3200万画素。電源ボタン一体型の指紋センサーを備えます。

 通信はeSIMのみの5G、Wi-Fi 6、Bluetooth、NFCに対応し、端子はUSB-C。バッテリー容量は4000mAhで、大きさは幅78mm、高さ164mm、厚さ9mm、重さは250gです。補修部品は最終販売から7年間供給するとしています。

 機能面では、暗号資産アプリ「Ledger Wallet」を標準搭載し、ケーブルや別の機器なしで暗号資産の売買や交換が可能。パスキーをセキュアエレメント内に保存してログインを承認したり、AIエージェントの提案を端末上で承認したりする使い方も想定しています。

 AIエージェントの承認機能はOpenClawとの連携に初日から対応し、Solana向けの「Seeker」アプリも標準搭載。普段使いのアプリも入れられますが、利用できるアプリは認証やライセンス次第で、出荷前に確定するといいます。

 価格は、Founders Editionの予約価格が849ドル(約13万4000円)。返金可能な100ドル(約1万6000円)の予約金で予約でき、Ledgerの公式サイトで受け付けています。出荷は2027年夏の予定です。

項目 Ledger Atom
画面 6.77型 AMOLED、60Hz、Gorilla Glass 3
OS 強化したAndroid(AOSP)+独立したLedger OS
セキュリティ CC EAL6+認証セキュアエレメント、耐量子暗号対応
カメラ 背面5000万画素(4K/60fps動画)、前面3200万画素
通信 4G/5G(eSIMのみ・データ通信専用)、Wi-Fi 6、Bluetooth、NFC
生体認証 指紋センサー(電源ボタン一体型)
バッテリー 4000mAh
サイズ・重さ 78×164×9mm、250g
価格 849ドル(約13万4000円、Founders Edition予約価格)
出荷 2027年夏予定

 Punkt. MC03のようにプライバシーを前面に出す端末はほかにもありますが、Ledgerは割り切ってセキュアエレメントを主役に据えてきました。携帯回線での音声通話やSMSが使えず緊急通報もできないとなると、普段使いのスマホを置き換えることは容易ではなさそう。AIエージェントにお金を動かさせる時代を見据え、最後の承認だけは物理的な端末に残すという思想に生きる端末として面白いところです。

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