ケータイ各社新料金プランの障害者向け割引サービスを比較する

掲載日時: 2014/07/01(火) 12:25

 読者様から情報を頂きましたので、まとめました。ありがとうございます。

 今年4月にNTTドコモが発表した「カケホーダイ&パケあえる」を皮切りに、ソフトバンク、auからも通話定額の新料金プランが発表されました。各社細部は違えど、基本的な体系は似通った料金プランとなっています。

 すまほん!!では、以前に障碍者向けの料金プランを比較する記事を掲載しました。今回導入された新料金プランは各社とも根本的に料金体系が変更されており、それぞれ障碍者向けの割引サービスも変更されていますので、あらためて比較してみます。

(9月28日追記…こちらは新料金プランを選択する前提で比較した記事です。追記時点では、NTTドコモはFOMAのみ旧料金プランを選択可能、ソフトバンクは4G LTE/4Gは11月30日に新規受付終了予定、auは特に終了予定なし、各社とも現在利用中の場合は特に制限はありません)

(再掲)携帯電話の障碍者向け割引サービスとは?

 日本の携帯電話大手3社は、以下のいずれかの交付を受けている方を対象とした割引サービスを行っています。

 この割引を、NTTドコモは「ハーティ割引」、ソフトバンクは「ハートフレンド割引」、auは「スマイルハート割引」と呼んでおり、各社その程度に差はあれど通常の料金プランより若干メリットが大きくなっています。本記事では、各社の割引サービスの内容を簡潔にまとめてみましたので、対象となる方はぜひ参考にしてみてください。

 これらのサービスを受けるには、上記のいずれかの証明書を提示した上での申し込みが必要です。新規契約や機種変更を伴わず割引だけを申し込む場合は、キャリアショップへ行く必要があります(NTTドコモは電話などで書類を取り寄せて申し込むことも可能)。オプションサービスの申し込みやプランの変更と同じですね。また、各社とも割引を受けられるのは1人1回線のみですので、ご注意下さい。

NTTドコモ – ハーティ割引

  基本料金は1,700円割引となりますが、「ハーティ割引」と定期契約の同時申し込みはできません。ですので、基本料金は実質200円引きとなります。例えば「カケホーダイ」でスマホを利用する場合、通常2,700円のところが2,500円となります。また、定期契約がないため解約料はかかりません。

 その他の割引は「カケホーダイ」以前のものと変わらず、「spモード」などの指定オプションは60%割引です。「パケットパック」などに対しては割引はありません。

 ちなみに「ハーティ割引」がない通常のプランでは「カケホーダイ」であっても「104」番号案内は有料ですので、ご注意ください。

ソフトバンク – ハートフレンド割引

 「ホワイトプラン」の割引額が非常に大きかったソフトバンクですが、「スマ放題」ではNTTドコモと同等になりました。むしろ、オプションサービスの割引がない分NTTドコモより高いですね。

 「ホワイトプラン」の「ハートフレンド割引」ではなかった特徴として、一部の事務手数料が無料になっています。これもNTTドコモとほぼ同等になっています。また、これもNTTドコモと同様に、定期契約ではないため解約料はかかりません。

 ソフトバンクの公式サイトには直接の記述がありませんが、「ホワイトプラン」との相違点は基本料金と事務手数料であると書かれているため、「104」番号案内については以前と同じく「無料だが、別途条件及び申し込みの必要あり」であるものと思われます。

 au – スマイルハート割引

※ここで言う「ケータイ」は、いわゆるガラケーを指します

  割引額ではなく専用の基本料金として定められているようですが、結局のところ他社と金額は同じです。また、他社と異なり1年の継続利用が必要である点は以前の料金プランでのスマイルハート割引と同様です。

 SMS送信料に割引がつくのも特徴です(あまり利用しない方が多いと思いますが…)。ちなみに、ソフトバンクの「スマ放題」では「ハートフレンド割引」の有無によらずソフトバンク同士のSMS送信料は無料です。

どこがおトク?

 各社かなり割引に差のあった以前の障碍者向け割引と異なり、新料金プランではほぼ横並びとなってしまいました。言い換えれば、どの会社を選んでも多少は得になるので障碍者向け割引はあまり気にせず選べばよいとも言えます。

 各社のデータ定額の料金を度外視すれば、ほとんどの場合で一番安く済むのはNTTドコモです。ハーティ割引によって、ほぼ必須であるspモードやmopera Uの料金に対しても60%の割引を受けることができるからです。

 auは以前の料金プランと同じく、固定通信とのセット割引である「auスマートバリュー」の利用が可能です。障碍者向け割引とは関係なく値下げ幅が大きいこのプランは、自宅が割引対象のプロバイダのサービスエリアであれば是非検討すべきでしょう。「電話カケ放題プラン」ではスマートフォンだけでなくガラケーも「auスマートバリュー」の対象となっています(ガラケーなのにスマート?)。

 以前は割引額の大きかったソフトバンクは、障碍者向け割引に関しては特に見どころがなくなってしまいました。ソフトバンクはNTTドコモより先に発表した「スマ放題」を急遽提供延期して現在の形に変更した経緯もあり、そこまで差別化している余裕がなかったのかもしれません。

 障碍者向け割引があれば解約料がかからない(auは定期契約の縛りが短い)、かつ定額プランなのでどのキャリアを選ぼうが通話料は同じとなれば、端末の縛り以外にキャリアの変更を妨げるものはほとんどありません。新料金プランの障碍者向け割引では、実際のところは割引よりも自由さの恩恵のほうが大きいかもしれません。

 

 まったくの余談ですが、筆者はすでにNTTドコモの「カケホーダイ」を契約中であるにも関わらず、今回の記事を書くにあたって各社の提供条件を見直すまで「104」番号案内が通話料無料にならないことに気づきませんでした(「ハーティ割引」を受けているので問題はないのですが…)。皆さんは契約するプランの内容はしっかり読んで、楽しいケータイライフを過ごしてくださいね。

(本記事に記載されている料金は2014年7月1日現在提供もしくは発表されている税抜き価格です)

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