NTT docomo、KDDI、SoftBankの3社がMMSに対応し、長文や動画を送れるようにすると日経XTECHが報じました。4月までに共同発表するとのこと。
SoftBankはキャリアメールにMMSを採用してきましたが、NTT docomoとKDDIは未導入。本来なら電話番号宛に送れるはずのMMSも、日本においてはキャリアメールアドレスが必要でした。日本は長らくガラパゴスなどと揶揄されてきましたが、このように国際共通規格が利用できないことも大きな要因でした。(KDDIはiPhone向けにはMMSも提供していますが、電話番号宛の送信は不可。)
今回の携帯キャリアのMMS対応の目的は、国際化というわけではなく、単に「打倒LINE」であるとのこと。大手3キャリアが足並みを揃えてメッセージングサービスの規格を共通化した上で、ドコモのdヒッツやdマガジン、auの決済サービスなど、自キャリアの独自サービスの販促を行っていくと伝えられています。MMS相互接続ならそれこそ電話番号宛でも送れるのでしょう。
協調的寡占を敷く携帯3社が足並みを揃えて倒さなければならないほどの存在となってしまったらしいLINEですが、なぜ流行ったのかといえば、元を辿れば、原因はキャリアメールにありました。スマートフォン向けのキャリアメール用のアプリは軒並み出来が酷く、UIがわかりづらい、使い勝手が悪い、不具合が多い、重くなる、データが消えるといったことは日常茶飯事。ユーザーからの求心力を失い、そこにLINEが上手く入り込む形で爆発的に普及。キャリアに紐付けられたキャリアメールは完全に時代遅れの存在と化しました。
はたして周回遅れのMMS導入によって、LINEを打倒することはできるのでしょうか。スタンプを始めとする独自のエコシステムを構築したLINEの牙城を、今から単なる野合で突き崩そうというのは容易ではないように思いますが、注目していきたいところです。
もし携帯キャリアがMMSを導入したら? https://t.co/soAbJqwrUp
— すまほん!! (@sm_hn) 2018年2月22日
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