携帯ゲーミングPCの新星「AOKZOE A1」レビュー。

掲載日時: 2022/10/18(火) 15:06

 UMPC/携帯ゲーミングPCを取り扱う株式会社ハイビームより、AOKZOE A1を一定期間貸与していただいたのでレビューします。

 AOKZOEは新興の中国企業。どう読むのか見当もつきませんでしたが、日本代理店によれば「エーオーケーゾーイ」だそう。クラウドファンディングによる出資を募っていましたが、正式に日本で製品版を販売する流れに。

 レビュー機はストレージ1TBモデルで、初期設定後の空き容量は912GBほど。試作機となっており製品版と異なる場合があることに注意してください。

 全体的にマットな質感。サイバーな模様と独特のカラーリングが特徴。背面に吸気口、上部に排気口を備えます。

 画面はsRGB 100%対応の8型IPS液晶(1920×1200)でかなり大型。iPhone 14 Proと比べるとこんな感じ。

 Nintendo SwitchやAYANEO Airよりも大型。Steam DeckやONEXPLAYERに迫るサイズなので、ゲームのために全てを惜しまない人向け。

 OSはWindows 11、CPUはRyzen 7 6800U、GPUはRadeon 680M。実行メモリはLPDDR5。ベンチマークスコアは以下の通り。倍のスコアをつけるほど圧倒的な3D性能を見せつけてくれました。唯一、CPUへの依存度の高い特殊なドラゴンクエストXベンチマークでは、AYANEO Air PRO ADVANCEに引けを取りましたが、ほとんどの場面でAOKZOE A1が勝ります。

 なお、先行貸与機はレビュー時点でTDP切り替えを行うためのソフトウェアが実装されておらず、TDP15WかTDP28Wか不明なのはご留意ください。製品版ではより高いパフォーマンスが期待できそうです。

  AOKZOE
A1
Ryzen 7 6800U
AYANEO Air
PRO ADVANCE
Ryzen 7 5825U
AYANEO Air
STANDARD
Ryzen 5 5560U
3DMark TimeSpy 2299 1181 952
3DMark Wildlife 12910 6142 4829
PCMark10 5404 5007 4757
ドラクエX
最高/全画面/FHD
7011 8259 5876
ドラクエX
標準/全画面/HD
9334 13970 9300
FF XV ver1.3
標準/全画面/FHD
2324
重い
未計測 1283
動作困難
FF XV ver1.3
軽量/窓/HD
5624
やや快適
未計測 2397
重い

 リッチなグラフィックのPCゲームCyberpunk 2077も設定を落とせば快適に動作します。同等画質設定でプレイするとAYANEO Airシリーズよりも高いフレームレートで安定します。Aimを要求される戦闘中を除けば快適です。

 AYANEO Airでは本体が小さく余裕もないのでかなり熱がこもる印象がありますが、本機はそういったことはなく、手に熱が伝わって不快になることもありません。

 安っぽいジョイスティックは倒すのに硬くて一気に倒れたりするのですが、本機のALPS Proジョイスティックはそういったこともなく、上質な素材や力を入れずに思ったように倒れる感触含めて良好。快適に長時間プレイが可能です。

 キックスタンドを搭載するため、動画視聴に便利です。Bluetoothにてコントローラーを別途接続すればより快適にゲームをプレイすることも可能。無線キーボード/マウスを接続すれば生産性用途の可能性も拓けそうです。

 USB PDの急速充電に対応します。製品版では100W急速充電。

 裏でゲームのダウンロード等を常時行いながら、ブラウジングやSVOD視聴を交互に実施。画面輝度はデフォルト(中の上ぐらい)、Wi-Fi有効、「最適なパフォーマンス」モードにて動作。1時間の利用で、約30%ほどのペースで減少。ゲームを除いた通常利用では3時間ほどは持ちそうです。

 なお屋内では問題なく快適にプレイできる視認性である一方、画面最大輝度が足りないのか日中屋外での利用には暗く感じました。

OS Windows 11
CPU
GPU
Ryzen 7 6800U
Radeon 680M
メモリ 16 / 32GB LPDDR5x
容量 512GB / 1TB / 2TB PCIe3.0 SSD
画面 8型 IPS液晶(1920×1200)
60Hzリフレッシュレート
   
電池 65Wh / LITE:48Wh
100W PD
寸法 285 × 125 × 21mm, 729g
LITE 668g
その他 USB4.0 Type-C ×2 USB3 USB4

 快適に扱える大型の携帯ゲーミングPCといった印象。新興から新たな選択肢が登場したことで今後も盛り上がりそうな予感です。

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