新型 Kindle Fire が国内でも発表 高解像度と高パフォーマンス Kindle として価格が少し高め

　アマゾンは同社のタブレットブランドである Kindle Fire の新モデル Kindle Fire HDX 7 と Kindle Fire HDX 8.9 を発表した。どちらも、300ppi を超える高解像度ディスプレイと、高性能なチップセット Snapdragon 800 を搭載し、性能面で攻めの形を見せている。なお、発表されたのは Wi-Fi モデルのみで LTE（4G）に対応したモデルの予告はされていない。

Kindle Fire HDX 7

　Kindle Fire HDX 7は7インチのフルHD（1920 * 1080）ディスプレイを搭載したいわゆる売れ線のモデルである。ディスプレイは解像度だけでなく sRGB に 100% 準拠し、コンテンツを正確な色彩で表現できる。

　また、チップセットには Snapdragon 800 (2.2 GHz クアッドコアプロセッサ)を採用し、高品質なステレオスピーカーも搭載。ヴァーチャルサラウンドにも対応、最長17時間の長時間駆動など他社のハイエンドタブレットと遜色のない性能だ。

　価格は 16GB で 24,800円、32GB モデル は 29,800円、64GB は 33,800円。

Kindle Fire HDX 8.9

　Kindle Fire HDX 8.9 は 8.9インチ 2580 * 1600 という フルHDを超える解像度を採用したディスプレイを搭載。チップセットには HDX7 と同じく Snapdragon 800 (2.2 GHz クアッドコア)を採用した、フラッグシップモデル。

　また、本体重量は 374 g と軽量、背面には8メガピクセルのカメラを搭載するなど、スペックでは非の打ち所はない。

　価格は 16GB が 39,800円、32GBモデルが45,800円、64GBモデルが 51,800円と、Kindle シリーズにしては若干高めの価格設定だ。

Kindle Fire HD

　Kindle Fire HD はプロセッサの速度が向上したものの、価格はそのままな普及価格帯モデル。Fire HD の値下げにより、Kindle Fire（無印）はラインナップから外れた。

　スペックにあわせてデザインも変更されHDX などと同様の角張ったデザインになった。

Fire OS 3.1

　Fire OS は Kindle Fire に搭載される Android ベースの OS であり、独自の UI と、Amazonとの親和性が高いサービスを提供している。このアップデートに Amazon は「数百の新機能を搭載した」としており、使い勝手の大幅な向上が見込まれる。

　主な変更点は、スライダー表示とグリッド表示の切り替えや、アプリケーションを素早く切り替えられるクイックスイッチ機能を搭載。学校やIT管理者が端末を一括で管理できるモバイル端末管理機能、他にもエンタープライズ用途に耐えうるようにデータの暗号化に対応した。

　タブレットは個人が家庭で使うだけでなく、教育現場や業務内での利用も市場では見込まれており、Amazon Kindle Fire は廉価な筐体価格と、Android OS のカスタマイズによって、教育のデジタル化（デジタル教科書など）や、企業内での導入も狙っているようだ。

　Fire OS は従来の Kindle Fire シリーズにも搭載されていたものの、ベースとなっている Android OS よりも使い勝手が悪く、カスタマイズ性にも乏しいため、敬遠されがちであったが、このアップデートで使い勝手が向上したことに期待したい。

Kindle Fire HDX 7 16GB タブレット

[訂正] 2013/10/16 14:21
初出時、Fire HDのスペックについて誤りがありました。お詫びと共に訂正いたします。