NISA対応、スマホファースト。若者向け資産形成アプリ「CONNECT」登場

掲載日時: 2020/06/26(金) 20:23

 大和証券(だいわしょうけん)グループの新会社CONNECT(コネクト)は、初のサービス発表会を開催。7月以降開始する次世代資産形成アプリ「CONNECT」・ポイント投資アプリ・ゲームアプリの3つを発表しました。

若者が投資?CONNECT登場の背景

 株式会社CONNECTが今回発表したのが、デジタルネイティブ世代に向けたスマホ用投資アプリ。株式投資が行え、今後NISAにも対応。なぜ今、若者向け投資アプリなのか?

(株式会社CONNECT 代表取締役社長 大槻竜児氏)

 これまでは「株式投資は高齢者が中心で若者には無縁」という印象があったものの、データを見るとわかるように、実際は若い世代も投資を必要と考えており、潜在顧客の多さが伺えます。

(赤グラフ『投資は必要だが未経験』という層は若年層に多い)

 NISAは国民の10人に1人が利用しており、つみたてNISAやiDeCoが浸透、利用者の低年齢化が始まっているといいます。

 口座不要で気軽に始められるポイント投資アプリも用意した理由として、以下の調査結果。ポイント投資をきっかけに実際の投資を始めた人が26%。そして「ポイントなら損をしても良いと思った人」も一定数おり、投資を始める練習として良いのではないかと考えたとのこと。

 「年金の足りない分は、貯金2000万円で」が話題となりましたが、それはあくまで「妻が子供を産んで、妻はその後パートタイムで働く」という一つのモデルケースでの試算に過ぎず、各々が試算する必要があると指摘。収入の1割貯蓄を実現するだけでも、運用利回りで資産形成が可能といいます。長期分散を早く始めるほどリスク分散できるとも。

CONNECTはココが違う

快適なアプリ

 「Webでは嫌、スマホアプリが良い」という若者の好みを反映。オリジナルフォントでこだわって作っているというCONNECTアプリ。スッキリ、シンプルなUIで、売買にあたって特に難しいところはなさそうです。

 銘柄を探す画面もシンプル。どの株を買うべきかは各サイトやSNSで見るようなユーザーの使い勝手を想定しているため、ここはあまりゴテゴテさせるつもりはないものの、各ユーザーの年収に応じて探しやすい仕組みなどカスタマイズ可能な部分の追加は考えているとのこと。

トレーディングアプリではなく、長期資産形成アプリ

 一般的な株式投資アプリは、短期売買による利益を追うトレーディング、値動き重視になりがちであるといいます。

 これに対しCONNECTは長期保有による資産形成を重視。

 伸びる株を探し、1株でも持っていればその企業を近い存在に感じ、会社規模や時価総額、業績に関心が出てきて社会勉強にもなるため、会社勤めになってからも役立つのではないかと、配当や優待を重視するスタイルを提案。

 ポートフォリオを表示するCONNECTのUI。銘柄ごとの損益を煽ることはせず、各銘柄を表示する前にまず資産額合計を表示。これは長期の資産形成に重きを置いているからだといいます。20代、30代、40代で資産がどう変わったかがわかるよう、その推移も「永年保存」するとしています。

取引手数料も安く

 ひな株により1株から少額投資可能。現在100銘柄ですが大きく増やしていきたいとのこと。

 リアルタイムに買付が可能なため、「今日注文したら明日の価格」で時間乖離・価格乖離が起きることを回避。

 手数料体系は7月1日以降に開示予定。「極めて低い水準」になるとのこと。月10回までは手数料無料を予定。手数料無料回数の翌月繰越も。

 さらに大和証券グループのシステムを活用し「SOR(スマート・オーダー・ルーティング)」に対応。利用者に有利な約定価格に。

 株の購入だけでなく、年末年始にはNISAや積立NISAにも対応予定。

質疑応答「LINE証券への強みは?」「大和証券内で競合する?」

 LINE証券など、同じく若者向けのスマホ証券アプリに対する強みを問うと、税制上大きく有利になるNISAへの対応を挙げました。ここに対応しきれているスマホ証券サービスはまだ少ないとのこと。

 ちなみに最近の若者は電話が苦手であることから、問い合わせ窓口としてWebチャットやメール、そしてLINEにも対応するとのこと。

 単なるエントリー向けというよりフル機能を備えており、一見、大和証券グループの中でも競合しそうな印象。しかしグループ内の他サービスは富裕層がターゲットで、競合しないとの認識。どれか一つに絞る必要もないので併用してもらうことも想定。

 短期的な収益は求められておらず、グループ本社がCONNECTに与えた唯一のミッションが「20代~40代へのプレゼンス確保」とのこと。

ポイント運用(STOCK POINT for CONNECT)

 始めやすいポイント投資を担うアプリ「ポイント運用(STOCK POINT for CONNECT)」。面倒な登録手続きも不要で、口座開設不要で投資体験を始められます。

 Ponta等と提携。ポイントをアプリに取り込んで運用したり、運用したポイントを各ポイントに送れたりします。口座を登録して本当に株を手に入れることも。投資を始める練習、種になるアプリであり、より多くのポイント発行会社と提携していきたいと意欲を見せました。

 なお、CONNECTアプリとは開発会社は別。ポイント各社との連携部分の開発にリソースを注いでおり、現時点ではCONNECTと比べるとアプリの動作が緩慢でした。

「本当にこれ作っていいんですか?(笑)」と言われた「ひよこ社長のまちづくり」

 こちらは街を発展させるゲームアプリ「ひよこ社長のまちづくり」。開発は株式会社アピリッツが担当。

 子供向けゲームアプリかと思いきや、コンセプトは株主の体験。株式の保有と投資という概念を入れ、海水温を上げないために研究所を作る、乱獲はダメ、焼却炉を適正な温度で運用するなどの要素も入れた、経済成長とSDGsも表現したゲームアプリ。柔らかい印象のグラフィックながらもマニアックな内容を入れ込んだだけに「本当にこれ作っていいんですか?」と開発チームに言われたほどだとか。

 ソーシャルゲーム然とした「事前登録キャンペーン」のあるランディングページも確認できます。推奨環境はiPhone 7 以降 iOS 12以降、Android 7.0以降 実行メモリ3GB以上。7月7日以降公式リリース予定。

 初心者が投資体験に第一歩を踏み出せるゲームアプリ・ポイント投資アプリ、そしてNISA対応の強みを持ったフル機能の投資アプリ「CONNECT」に誘導する二段、三段構えとなっています。

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