超小型万能USBケーブル「inCharge6」レビュー。短所はあるが変形ギミックが光る「USB界の十徳ナイフ」

掲載日時: 2020/12/14(月) 12:01

 こいつに!何回も!助けられました!

 6通りの使い方ができる短いUSBケーブル、「inCharge6」を2週間ほど利用したのでレビューします。

inCharge6とは?

 inCharge6は、スイスのFerraris group社が以前にクラウドファンディングを行っていた、磁石で折りたたむことができる上に、さまざまな端子に対応するというUSBケーブルです。

 筆者が入手したのは「inCharge6」のAMD版であり、一般販売されているinCharge6とスペックは全く同等ですが、梱包が一般販売されているものとは違います。

 クラウドファンディングでリターンとして設定されていた色は「Mercury Grey」「Saturn Gold」「Moon White」の三色で、筆者の入手したAMDのキャンペーンの景品はおそらくMoon Whiteをもとにした製品です。

重量・長さ

 重量は公称値が約30gで、実測値は26gでした。スマホに取り付けるには少々重たさを感じますが、キーチェーンに取り付けるには気にならない軽さ。

 大半が金属とナイロン製のためケーブルとしては重たい部類です。ただその分質感もよいですし、断線の恐怖もありません。

 長さは非常に短く、折りたたんだ状態であれば7センチを切るサイズです。このサイズであれば筆箱や財布などの小さいスペースにも余裕で入ります。本来キーチェーンに取り付けることを想定されているため、磁石でくっついてくれるので持ち運びに非常に便利です。

機能・性能

 USB Type A→Cケーブルのみならず、Type-C側の先端部分を引っ張ることにより、マイクロUSB端子としてもLighting端子としても使えるDual端子が現れ、反対のタイプA側の先端部分を引っ張るとタイプC端子が出てきます。

編集部注:世にはiPad Proでショートする可能性のある片面LightningのmicroUSB兼用安物端子も存在しますが、本機は両面にLightning端子を持ちます。

 スマホ側がOTGに対応していれば、ほかのスマホやヘッドホンなどを充電することも可能です。

(周辺機器へのリバースチャージが可能)

 充電速度については詳しい計測ができないのですが、少なくともある程度の急速充電が可能でした。なお、公式はUSBの規格はUSB2.0であるとは公言していますが、充電速度については明言していません。

残念な点

 このケーブルはMFi認証を通過していないため、iPhoneの場合将来のアップデートで使用できなくなる可能性があります。

 また、Dual端子はサイズの小さいLighting端子に大きさを合わせているため、マイクロUSB端子はしっかり挿せないのでかなり抜けやすい印象です。そして、タイプC+Dual端子側がすぐに抜けてしまうのも残念です。

 これは筆者の乱雑な使い方のせいなのですが、何度か落としてしまったために表面に傷がつき、ナイロン繊維は少しほつれています。

 通常使用には支障が起きる範囲ではないのですが、キーチェーンに装着することを想定しているのなら、より耐久性が欲しいと感じます。

 また、外観には関係ありませんが、引っ張る部分の構造の問題上、2週間使用しただけで多少傷がついてしまいました。

まとめ

 inCharge6は傷がつきやすい、一部端子が抜けやすいなどの残念な点もありますが、キーチェーンや筆箱に入るサイズのコンパクトさや数種類の端子が使えるといった利便性が上回ると感じました。

 実際にこの二週間に「inCharge6があってよかった」ということが何度かありました。バッテリー残量が少なくなったスマホを充電するのにはもちろん、カーナビとの接続やノートPCとのデータのやり取り、友人のスマホに逆充電など、ちょっとした時に役に立つのがこのケーブルです。

 ただどうしてもケーブルが短いゆえに、家で常用しようという気にはなれないですね。「いつも使うわけではないけど、いざというときに使える十徳ナイフ」のような立ち位置で使うと非常に便利だと思いました。

 ちなみに、長さが1.5mある「inCharge Max」もありますが、こちらはinCharge6のコンパクトさを殺していて、なおかつ4000円超え(執筆時)という価格であるので、「自分の持っているケーブルを限界まで減らしたい」などといった特段の事情が無い限り、オススメはできません。

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