新型iPad Airは誰のために?スペックから考えた本当のターゲット層。

掲載日時: 2019/03/19(火) 22:34

 先程、晩ごはんを食べていたらiPad AirとiPad miniが登場した、という情報を聞き急いで情報を収集したところ、一体誰がターゲットなのか?誰が買うのか?疑問だったので、過去モデルや類似モデルを比較し、その意図を探ってみることにしました。

iPad Air

10.5型iPad Proベース?後継機?

 おそらく正式名称は第3世代 iPad Airになるかと思います。このiPad Airは寸法は以前の10.5インチ iPad Proと全く同じです。時を同じくして10.5インチiPad Proは公式サイトのラインナップから消えており、事実上後継する部分もありそうです。

 ただそのiPad Proと異なるのが数箇所存在します。

スピーカー

 まずはスピーカーの個数です。10.5インチ iPad Proでは4ヶ所搭載していたスピーカーですが、第3世代 iPad AirはLightningの隣に1つずつの計2つしか搭載されていません。そのため音に関してProと比較すると、劣化していると言えると思います。しかし、このスピーカー、どこかで見覚えないでしょうか。そうです、以前のiPad Air 2と同じ場所、同じ2つでステレオスピーカーなのです。

カメラ

 次にカメラです。以前の10.5インチ iPad ProではiPhone 7のカメラがそのまま搭載されF1.8の明るいレンズに4Kも撮れるセンサーでしたが、今回の第3世代iPad AirはF2.4でフルHD止まり。こちらも以前のProと比較した場合劣化したと言えると思います。

 ちなみに、2014年のiPad Air 2も、カメラはF2.4でフルHD、そしてスローモーションは120fpsと全く同じスペックです。つまりiPad Air 2と同じものが引き継がれている可能性があります。

  ただしインカメラを確認しますと、こちらは10.5インチ iPad Proと同等のものが採用されており、iPad Air 2と比較すると進化していると言えます。

ディスプレイ

 ディスプレイも要チェックポイントです。10.5インチ iPad ProからはなんとProMotionテクノロジーが非対応となっただけでそれ以外は同じスペックを保ってます。iPad Air 2と比較すると、広い色域そしてTrueToneの対応と明らかに違いがわかるポイントかなと思います。

対応ネットワーク

 最後にインターネット、LTEやWi-Fiについて確認します。10.5インチ iPad Proでは対応LTEバンドが1、2、3、4、5、7、8、11、12、13、17、18、19、20、21、25、26、27、28、29、30、38、39、40、41と挙げられているのに対し、第3世代 iPad Airはバンド1、2、3、4、5、7、8、11、12、13、14、17、18、19、20、21、25、26、28、29、30、34、38、39、40、41、46、66と増えているのが確認できます。

 また、新たにギガビット級という表記が加えられていることから、10.5インチiPad Pro、そしてAir 2と比べても第3世代のモデルが明らかに上回っていることが確認できました。

結論

 つまり、第3世代 iPad Airは、iPad Air 2を使い続けているユーザへのアプローチではないかと考えます。

 iPad Proは確かにハイスペックで文句もない出来ですが、それ故に高価です。しかし、第6世代iPadはA10 FusionでAir 2に搭載されているA8Xからするとそれほど飛躍しているわけではなく、あくまで「安価なモデル」であるが故に、安いモデルを買わなければいけないユーザーのプライドを傷つけかねません。そのため、Air 2ユーザの買い替えが進まなかったのだと思います。

 事実、Air 2は当時16GB Wi-Fiモデルで53,800円(税抜)で販売されていました。今回第3世代 iPad Airの価格をみると最安の64GB Wi-Fiモデルが54,800円(税抜)であるからにして、ターゲットは当時この価格帯でiPadを購入していたユーザではないかと考えられます。

 第3世代 iPad Airなら新しく追加されたApple Pencilは使え、便利なSmartKeyboardも使えます。でもスペックに不満はない、昨年秋に出たばかりのチップを搭載しています。Air 2から乗り換える価値が十分に感じられるモデルになっているのです。

 最初は、ぶっちゃけただの過去の部品の寄せ集めなのでは?と思っていましたが、改めてスペックを比較するうちにこの機種の狙いが掴めてきました。流石、コストに厳しいティム・クックならではのやり方だなあと関心しました。

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https://www.youtube.com/watch?v=5BipvtG9lec&feature=youtu.be

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