決済サービスの利用調査、クレカは楽天カード、QRコードはPayPayが断トツでトップに。

　国内のモバイルマーケティングに関する市場調査を行うMMD研究所は、2024年1月に決済・金融サービスの利用動向調査を実施。結果を公開しました。

　今回の調査対象は、18歳から69歳までの男女2万5000人。なお、母集団の構成通りに回収データを修正するウエイトバック集計(重みづけ)により分析が行われています。

　まず、普段利用している支払い方法について多いものから順に調査したところ、現金が78.1%でトップに。続いて、クレジットカードが57%、QRコード決済が47.1%との結果になりました。

　クレジットカードの利用有無については、全体の79.9%が利用中と回答。利用者1万9967人を対象に現在利用中のクレジットカードを調査したところ、楽天カードが53.7%で断トツ1位。イオンカードが20.8%で2位、PayPayカードが20.1%で3位と続きます。

　スマートフォンの利用者のうちQRコード決済を利用する1万6657人に対して行った、利用中のQRコード決済に関しては、PayPayが64.5%でトップに。2位の楽天ペイは34.4%、3位のd払いは29.3%であり、地方の比較的小規模な店舗にも浸透するPayPayが6割以上の利用率を得る結果となりました。

　「カード式」非接触決済の利用有無については、全体の58.6%が利用していると回答。利用者1万4460人に対して調査した利用中のカード式非接触決済では、WAONカードが33.3%で最も多く、僅差でVisaのタッチ決済が33.1%と2位に。Suicaの利用率は25.1%で3位となりました。

　スマートフォンによる非接触決済の利用率は、スマートフォン所持者の35.7%である8107人が利用中と回答。利用中のサービスは、モバイルSuicaが32%でトップに。楽天Edyが20.4%、iDが19.9%と続きます。

　利用する銀行口座については、銀行口座を所持する2万2318人のうち、ゆうちょ銀行の利用率が58.5%でトップに。楽天銀行が28.6%、三菱UFJ銀行が26%と続く結果になりました。

　クレジットカードは楽天カード、QRコード決済ではPayPayが、それぞれの地位を確固たるものにしており、クレジットカードのタッチ決済も着実に浸透してきていることがわかります。

　タッチ決済に着目すれば、2023年7月のデータと比較すると、スマートフォンのVisaタッチ決済の割合が5%増加。最近では、新規発行されるカードやスマートフォンのほとんどが非接触決済に対応。店舗側でも非接触決済対応端末が増えたほか、SquareのTap to Pay on Androidに代表されるように、店舗側でもより簡単に非接触決済サービスを導入できるように。三井住友カードが、Googleウォレット(旧Google Pay)およびApple Payにおけるタッチ決済でのポイント還元率を増やしていることも要因の一つとして考えられます。