クックがついに白旗を上げた。
Apple製品について、Tim Cook(ティム・クック)CEOがついに「値上げは避けられない」と認めました。Apple CEOのTim Cook氏がThe Wall Street Journalのインタビューで語っています。
AppleInsiderによると、原因は、DRAM(作業用メモリ)とNAND型フラッシュ(内蔵ストレージ)をめぐる深刻な需給逼迫です。
現在、生成AI向けデータセンター需要が急拡大し、SamsungやSK HynixなどのメモリメーカーがAIサーバー向けの高帯域メモリ(HBM)などを優先するなか、PCやスマートフォン向けの供給が細っていると伝えられています。
Cook氏は「残念ながら、値上げは避けられない」と述べました。Appleはこれまでサプライチェーン管理でコスト増の吸収に努め、顧客への影響を抑えようとしてきましたが、Cook氏は「状況は持続不可能になった」と説明しています。
では、どれくらいの規模になるのでしょうか。The Wall Street Journalによると、調査会社TechInsightsは、Appleが現在の利益率を維持したまま高騰したコストを消費者価格に転嫁する場合、次期iPhone Proモデルの価格は約270ドル(約4万3000円)上がる可能性があると見積もっています。これがそのまま店頭価格に反映されるとは限りませんが、無視できる額ではありません。なお、Cook氏は値上げの具体的な時期、対象製品、上げ幅は明らかにしていません。
Cook氏は今回のメモリ不足を「100年に一度の洪水」にたとえ、「40年以上のキャリアで、どの分野でもこのような状況は見たことがない」と振り返ったと伝えられています。実際、すでにMac miniでは、従来599ドル(約9万6000円)だった256GBストレージ構成が販売終了となり、現在の最安構成は512GBストレージの799ドル(約12万8000円)モデルになっています。
対策として、Appleは手元資金を活用してメモリ供給拡大を後押しする用意があるとしています。ただし、Cook氏はAppleが自前でメモリやストレージの工場を建てる計画はないとも述べています。
近年のApple製品価格は、為替相場影響を受けない米国価格は値上げを避けて推移する傾向がありました。AIブームによってそれも変わりそうです。












