
SHARPのドラム式洗濯機、ES-8XS1を購入しました。
まさかすまほん!!で洗濯機のレビューを書くことになるとは思いませんでしたが、非常にデザインがカッコいいので、実質ガジェットです。
こんなに素敵なガジェットにも関わらず、「あのアプリ」周りが酷すぎて評価を大幅に下げざるを得ませんでした。レビューしていきます。
なぜES-8XS1を選んだのか
一人暮らしを始めたときに買った3万円台のAQUAの洗濯機を8年くらい使っていました。以前からドラム式洗濯機が欲しいと考えており、買うなら温水洗浄、ヒートポンプ乾燥、スマホ連携に対応するPanasonicのNA-LX129EかNA-LX127Eが候補でした。しかし、筆者は独身の普通の一人暮らし、1Kの部屋です。両機種とも洗濯容量は12kg、総外形寸法の奥行きは722mmで、今の家でははみ出してしまう上、筆者にはオーバースペック。買うのを躊躇っていました。
そんなとき、昨年グッドデザイン・ベスト100を見ていたら、めちゃくちゃかっこいい洗濯機があり、思わず一目惚れしました。

グッドデザイン・ベスト100より引用
しかもボディ幅は598mm、奥行きは600mmと非常にコンパクト。排水ホースを含む外形幅は640mmです。容量は洗濯8kg・乾燥4kgと、一人暮らしには十分です。この手のコンパクトな洗濯乾燥機ではヒーター式が採用されがちですが、本機はヒートポンプ式を採用。メーカー公称の運転音は、洗い30dB、脱水39dB、乾燥40dBです。筆者の住環境では、深夜でも音は気になりませんでした。本機唯一の欠点は温水洗濯がないこと。それを差し引いても、小さくて、高性能で、そして見た目がめちゃくちゃ良い。これは買いでしょう、と思いヨドバシカメラで購入しました。24万円ほどでした。
「洗濯乾燥の機能」は最高!
さらっと外観を紹介します。操作用のボタンは静電容量式で、タッチで反応します。電源を入れてないときはただの黒いパネルになるので非常にオシャレ。押せるボタンは青色で、選択肢は白色で、選べない項目はブラックアウトされます。
今までは洗濯が終わったあと、ハンガー等にかけて浴室乾燥で乾かしていました。至って普通の方法です。しかし、疲れて帰ったときに洗濯したことを忘れて寝てしまい、しわくちゃになったり、浴室乾燥中は浴室が使えなかったりと不便でした。
しかし洗濯乾燥機なら別。洗濯が終われば自動で乾燥へシフト。あとは洗濯物をとりだしてハンガーにかけたり畳むだけでOK。非常に楽です。洗剤も洗濯物の量を見て自動で調整してくれたり、洗濯物の種類を判別して洗い方を調整したりと至れり尽くせりです。
ゲームをしてても途中で干しに行く必要もなし、帰ってきて脱いだ服を突っ込んでボタンを押せば寝落ちしてもOK。本当に最高です。ライフサイクルがガラッと変わります。
ただしアプリは、ずいぶん「個性的」
少し話が逸れるのですが、筆者は5年前にSHARPのホットクックをレビューし、アプリが最悪と評価しました。
あれから5年。流石に多少なりとも改善されているだろうと思いアプリをインストール。アプリの評価はApp Storeで★1.3。1.3?★2ならまだ多少は見かけますが、1.3ってなかなか見かけません。ちなみにPlayストアでは★1.6です。

初期設定
とにかくインストールして機器登録を行いました。認識自体は非常にスムーズ。しかし登録画面で早速???になりました。
洗濯機の名前は、スマートホームでよくあるのでわかります。よみ、よみはきっと喋る機能があるので読み上げさせるために必要なんでしょう。ただし、この登録画面では郵便番号を何に使うのか一切説明がありません。しかも入力必須です。何に使うのかわからないまま郵便番号を入れないといけないのか……というかCOCORO IDに郵便番号を登録しているんだからそこから引っ張ってこいよ……と思いました。
SHARPのサポートページによると、郵便番号は洗濯指数や天気予報の提供に使われるとのこと。必要な理由自体はわかりましたが、この登録画面で説明してほしいところです。
ちなみに購入店については面白いので後ほど紹介します。

アプリだけどアプリじゃない
ということで登録完了しました。ミライと記載されているのは我が家のホットクックです。「洗濯情報を見る」から洗濯機の詳細を確認できるので、押してみると……

筆者のiPhone環境では、ブラウザが開かれて洗濯機のステータスがわかるようになりました。ブラウザ……?しかもCOCORO HOME内ではなく、外部ブラウザに移動しました。

このとき洗濯乾燥でトータル5時間弱だったのですが、のこり2時間40分とまだ半分くらいあるのにまもなく終わりそうになっているゲージ。ずいぶん前向きな性格のゲージのようです。
「アプリ」で使えるんじゃないのかよ!と思いホームページを改めて見ると「アプリ“から”COCORO WASH“が”利用できます」と絶妙な表現。アプリ“で”COCORO WASHが利用できるとは言っていない。嘘は言ってないですね。

COCORO WASHはWebアプリで、スマートフォンのホーム画面にショートカットを追加できます。ホーム画面から直接開けるのは、せめてもの救いです。なお、筆者環境ではたまにログアウトされます。
まあ慣れればなんとかなるだろうと、とりあえず洗濯機の設定を見ようとブラウザで開いているCOCORO WASHのマイページを開きました。そこに「機器情報設定」とあったので、これかな?と思い押したところ……

なんとアプリ、COCORO HOMEに戻ってこの画面が出てきます。

確かに機器情報設定だったなと思いつつ、アプリにあるのか?と設定を開きます。ありました。この歯車を押せばよかったみたいです。押すと設定可能項目が表示されます。なお筆者環境では、この6項目のうち半分を押すとブラウザに移動しました。少なくとも洗濯機の主要機能はCOCORO HOME内に完結しておらず、Webサービスへのショートカットが多い構成ですね……。

この洗濯機はよく喋り、求めていないことまで喋ります。動作音よりうるさいので、気になる人はオフを推奨します。COCORO HOMEの設定からは変更できませんが、ブラウザのCOCORO WASHのマイページ、または洗濯機本体の操作で「自動のお知らせ」と「お役立ち情報」をオフにできます。ただし、オフにしても「聞いて」キーを押したときの音声は流れます。

購入店舗情報の使い道
お待たせしました。初期設定で入力した購入先の店舗の項目ですが、実はアフターサービスを受けるのに必要な情報を管理できるらしいです。いいですね。どんな挙動をするのか試しに修理に出すシミュレーションを行ってみました。
COCORO HOMEの設定にサポートがあるので選択(ブラウザが開きます)。するとそこから修理の相談等ができるんですが、登録情報を見るとなんと、選んだヨドバシカメラが入力されていないのです。2度入力しないといけないんですか!?

製造番号と使用者は消しています。
この購入先店舗、実はもう一つ機能があります。洗剤を購入する機能です。筆者のようにヨドバシカメラで購入した場合は洗剤もヨドバシカメラで購入できるのですが、なぜ本体の購入先と洗剤の購入先が同じだと決められるのか理解しがたいです。
使い方はCOCORO HOMEアプリで洗剤を購入するをタップ。すると見たことがないサイトに飛ばされて、ヨドバシで購入するか、WEBで探す(?)が選べます。
ヨドバシで買ってみようと「機器を購入した店のサイトで購入」をタップ。すると出てきたのはヨドバシ・ドット・コムの洗剤カテゴリーです。そうです、登録した洗剤の商品ページに直接進むわけではなく、筆者環境ではヨドバシ・ドット・コムの洗剤カテゴリーが開きました。
一方、「WEBで探す」は、COCORO WASHに登録した洗剤または柔軟剤の商品名を検索語に反映し、ブラウザの検索結果を開く機能です。筆者の環境ではGoogleの検索結果が表示されました。わざわざアプリを経由して普段のブラウザ検索へ案内していただけるなんて、なかなかできることではありません。

さらに一部の対応機種では、Amazonと連携して洗剤・柔軟剤を自動再注文できますが、ES-8XS1は対象外です。ES-8XS1では、上記の購入導線を使うことになります。これなら要らないですよね……。
極めつけは通知
毎度おなじみですが、アプリの通知システムが最悪です。頼んでもいないのに天気予報が朝の早い時間に届きます。そして購入から1週間は使い方について日替わりで情報が届きます。頼んでもいないのに。

COCORO HOMEのタイムラインはめちゃくちゃ。必要なのは洗濯が終わったかどうかだけ。それだけを見るためには都度右上のフィルターから洗濯機だけ選ぶ必要があります。なお、タスクキルされるたびにフィルター設定は無効になります。

まだ幸いなのは、COCORO HOMEの通知設定から「その他のサービスからの通知を受け取る」をオフにすれば不要な情報はオフにできること。オフにできる、そう思っていました。

ホットクックから毎日くる「今日のおすすめメニュー」はお手持ちの機器の通知を受け取るに該当するようで最悪です。しかしこの通知をオフにしてしまうと洗濯機の通知も来なくなります。対処法はホットクックを解除することです。

アプリ(ブラウザ)でできること
ネイティブアプリではないですね。ブラウザで表示するWebアプリのCOCORO WASHでできることをSHARPの製品紹介ページをもとに紹介します。
稼働状況がわかる!
これはマストですね。外出先はもちろん家の中でもスマホで確認できるので洗濯機まで行く必要がないです。
予約の変更ができる!
あらかじめ設定した予約が変更できます。そのため外出前に「洗濯開始のボタンを押し忘れた!」というシチュエーションではなにもできません。家に帰る必要があります。
洗剤の種類と流量を設定できる!
洗剤のメーカーや種類を選択して、メーカー推奨の量を設定できます。お好みで増減もできますが、バリエーションが豊富ではないので、適当なメーカーか、手動で設定する必要があります。
天気をもとにアドバイスがもらえる
洗濯“乾燥機”なのになんで天気が関係あるんだ……?と思いましたが洗濯だけの人には良いかもしれません。それだとあまり洗濯乾燥機を買った意味がない気がしますけど……。
洗濯機の声を変更
推しの声優さんがいればおすすめです。音声カスタマイズサービス「COCORO VOICE」は有料で、変更できるのは一部の音声です。筆者は急に喋られると怖いので、喋る機能自体オフにしました。
生成AIサービスでお洗濯の悩みを解決・サポート
COCORO HOME内の「トーク」タブから、洗濯に関する質問を対話形式で相談できる生成AIサービス「COCORO HOME AI」を使えます。取扱説明書やSHARP独自の知識情報などをもとに、設定方法や洗濯方法を回答する機能です。使い方や「こういう洗濯をしたい」と聞くと、説明書のURLや方法を答えてくれるので、とても良いアイデアだと思います。

すすぎ1回の設定方法を聞いたら説明書の情報をもとに回答してくれる。
ただUXが独創的すぎて、凡人の筆者にはついていけません。一般的な対話型AIであれば入力欄がすぐ出てくるのが普通です。なぜなら対話したいので。しかしさすがSHARP。凡人には理由のわからないUXを生み出してくれます。
COCORO HOMEのトークタブを押すと急に全画面で機器選択を強いられます。

選ぶと毎回この画面がでてきて、ようやくチャット画面が現れます。

チャット画面にたどり着くには最短で5秒は必要。RTAの対戦募集します。
この一連の流れを経てようやくチャット画面にいけるのですが、これが毎回、しかも一度左上のバツを押して閉じたあと、すぐにトークを押しても毎回出てきます。
筆者はSEじゃないので何が正しいのかわかりませんが、下にタブがあるアプリが急に全画面表示になるのはbad UIではないか……?と思います。そしてこの要らない画面を毎回見せられるbad UX……。少なくとも最悪な体験だと思います。
総括

あの忌まわしきホットクックから5年経過してもそれほど変わっていないようでした。COCORO HOMEとは、よくぞ名付けたものです。ユーザーのCOCOROのことは、きっとお忙しくて考える暇がなかったのでしょう。
COCORO WASHはCOCORO HOMEとブラウザを行ったり来たりする始末。あの設定はあっち、この設定はこっち、本当に1つの製品なのか?と疑ってしまうほど。
見た目と製品自体は素晴らしいのにIoTの体験ですべてを無に帰します。心をWASHして、既存製品へのアップデート・次回以降の開発に少しだけ期待します。











