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激安スマホ、2030年までに年間出荷「2億3000万台減少」か。

 中国のスマートフォンメーカーにとって、200ドル未満の廉価端末は出荷台数を支える重要な価格帯。ところが、部品コストの上昇によって、その数量の柱を従来どおり維持するのが難しくなりそうです。

 調査会社Counterpoint Researchは9月24日、世界の200ドル未満のスマートフォン出荷が、2025年から2030年にかけて約40%減るとの予測を公表しました。年間出荷規模の減少は2億3000万台超とのこと。2025年と2030年の年間出荷を比較した数字です。

 それによると、この価格帯は2025年の約5億7000万台から2030年の約3億4000万台へ縮小する見通し。

世界のスマートフォン出荷台数を価格帯別に比較したグラフ。2025年実績と2030年予測

 一方、200ドル以上は約26%増え、世界市場全体では約12億台と、2025年の水準をわずかに下回る程度まで回復するとしています。

 同社の分析を掲載したCommunications Todayによると、背景にはメモリー部品やチップセットの値上がり、端末に求められる最低仕様の上昇があります。メーカーが戦略上の重要性に乏しい市場で販売を維持しようとする意欲の低下も、廉価端末の供給を減らす要因とのこと。

 この圧力への対応は、すでに分かれています。IDC分析では、中国系メーカーの多くが旧機種の再構成や4Gモデルへの回帰によって、200ドル未満の価格帯を守ろうとしているとのこと。最新仕様を追うのではなく、既存モデルを応用して価格を維持する方針です。

 一方、IDCはXiaomiについても分析。収益性を守り、より高い価格帯へ軸足を移すため、低価格帯の出荷をXiaomiは意図的に絞っていると説明しています。ただし、従来の廉価ブランドが上位価格帯で需要を生み出せるかは別問題。価格差が小さくなると、消費者はプレミアムブランドを選びやすくなるとの指摘もあります。

 安い端末を守るか、中価格帯以上へ移るか。メーカーの判断が、今後手に入る端末の選択肢を変えていく可能性があります。

 ただ、廉価端末を買っていた人が全員、高い新品に移るわけではありません。Counterpointの分析も、買い替えの延期や中古端末への移行、新規スマートフォン普及の鈍化を想定しています。

 しかも、Counterpointの予測では中価格帯の出荷数量はおおむね横ばい。メーカーが製品投入や販促をこの価格帯に集中させれば、限られた需要の取り合いになり、利益率への圧力も強まるとみています。廉価帯から移れば簡単に稼げる、という構図でもなさそうです。

 薄利多売の逃げ場を失いかねないメーカーにとって、かなり厳しい椅子取りゲームになりそうです。

 各社はよりハイエンド、高付加価値のモデルを投入して利益確保を図りたい展開だと思いますが、どこまで達成できるのか。茨の道が待っていそうです。

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