店員おすすめのミラーレス一眼は?

掲載日時: 2017/10/24(火) 20:53

 レンズ交換式の「本格的なカメラ」でありながら、一眼レフよりも格段にコンパクトな「ミラーレス一眼」。

 一眼レフはキヤノン・ニコンの2大メーカーがほぼ独占的な立ち位置を占めていますが、ミラーレス一眼は、オリンパス、ソニー、パナソニック、富士フイルムなどが、それぞれ特徴的な製品を出して、しのぎを削っています。

 東京都心の家電量販店で、オススメのミラーレス一眼について訊いてきました。


――人気のメーカーはどこですか?

 オリンパスが圧倒的です。本格的なモデルの「OM-D」シリーズと、デザイン性重視の「PEN」、両方とも「鉄板」ブランドとして確立していて、隙がありません。

 あとは、ソニーとパナソニックが、2位を争っています。新製品が出たり、値段が下がったりした方が2位に躍り出る、という感じで、この両社はほぼ同順位という感じですね。

 一眼レフで圧倒的な存在のキヤノンとニコンは、まだまだミラーレス一眼には力を入れきれていないと感じます。

――ミラーレスといえば、富士フイルムも力を入れているのでは?

 富士フイルムも、とてもいいですよ。ただ、ターゲットが狭いです。シャッタースピード、絞り、露光をすべてアナログ・ダイヤルでじっくりと操作して撮る、というスタイルなので、「手軽にパシャ」という一般的な需要とは、対極にあります。「デジカメを使ったことがない」という年配の方には使いやすいでしょうけど……。

――撮影モード選択ダイヤルすらありませんね

 主力の「X-PRO2」(ボディ・税抜179,700円)は、ありませんね。エントリーモデルの「XA-3」(ボディ・税抜66,220円)は撮影モードを選択できるようになっているのですが、レンズが高いんですよね。

――短焦点レンズの種類が多いですね

 はい、10mm台だけで3本も出ているんだから、すごいです。ただ、エントリーモデルを買うような人が、安くて5万円程度のレンズは買わないので、富士フイルムのエントリーモデルは、「買ってどうするんだ」感がありますね。

 もちろん、「このレンズを使いたいんだ」という人にとって、富士フイルムはいい選択だと思いますよ。とくに、ポートレート(人物)中心で撮るという人なら、買う価値があります。

――いちばん人気のあるモデルは?

 オリンパスの「OM-D E-M5 MarkⅡ」(写真右、ボディ税抜78,900円)と「PEN E-PL8」(写真左、ボディ税抜60,710円)が双璧です。「OM-D E-M5 MarkⅡ」が本格志向、「PEN E-PL8」が初心者向けという位置づけです。OM-D E-M5 MarkⅡは、手ブレ補正が凄いですよ。構えながら手首を揺らしても、画面は動きません。

――「OM-D E-M5 MarkⅡ」は夜景でもブレない?

 暗い場所でブレやすい理由は、シャッタースピードが遅いからですよね。シャッタースピード1/1秒(ISO200 F22)で売場を手持ちで撮影しても、ブレません。三脚要らずです。それに、オリンパスはレンズが安くて豊富なのも、強みです。

 75-300mmが、税抜47,390円で買えるので、最初に買っていく人も多いです。フルサイズセンサー換算で600mmなので、例えば野球場の外野席からバッターボックスが撮れますよ。しかも、ブレない。

 オススメの買い方は、「ED 12-40mm F2.8 PRO」のレンズキット(税抜144,250円)と、この「ED 75-300mm F4.8-6.7 Ⅱ」の組み合わせです。これで、何でも撮れます。

――ソニーのオススメポイントは?

 高速で動くものに、メチャクチャ強いです。「α6300」と「α6500」は像面位相差AFセンサーが425点あり、かなり細かく自動的にピントを合わせられます。それに、連写速度も秒間11連写と、一眼レフを合わせてみても、トップクラス。

 野球の試合くらいならオリンパスでも十分ですが、サッカーの試合や、動き回る犬の撮影だと、ソニーが圧倒的です。

 ただ、下位モデルの「α6300」(ボディ税抜96,500円)は、本体に手ブレ補正がついていないので、けっこうブレます。買うなら、「α6500」(ボディ税抜149,800円)でしょうね。

――パナソニックのいいところは?

 パナを引っ張っている機種は「LUMIX GF9」なのですが、とにかく小さいことです。可動式のチルトパネルを採用していることもあり、「手軽に持ち運びできる自撮りカメラ」という、「レンズ交換式コンデジ」みたいな位置づけです。インスタ女子に人気があります。デザインもオシャレですし。

――オリンパスPEN、どちらの方が人気がありますか?

 売れ行きだと、断然「PEN」ですね。これは使い勝手や性能がどう、というよりも、「PEN」のブランド力が圧倒的に強いからだと思います。ミラーレス一眼の歴史は、「PEN」とともに始まった、と言っても過言ではないので。

――女の子向けといえば、ペンタックスも出してましたね

 Qシリーズは、今はもうありませんよ。センサーサイズがコンデジと同じ、最小サイズのレンズ交換式カメラだったんですが、レンズをつけて出っ張るのが「邪魔」という扱いをされてしまいました。

 それに、各社レンズも出そろっているなか、新しいシリーズが一からレンズラインナップをつくる、というのに無理があったと思います。今後、ミラーレス一眼への新規参入はないと思いますね。

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