中国Vivo、格納式カメラでノッチ排除の超狭額縁スマホ「Vivo Nex」正式発表。

掲載日時: 2018/06/13(水) 00:09

コンセプトモデルを本当に製品化したVivo

 中国Vivoは、MWC2018に合わせ、コンセプトモデル「Apex」を展示していました。

 格納式カメラを備えた超先進的仕様で、あくまでコンセプトという体裁だったのですが、反響が大きかったのか、本当に「Vivo Nex」として製品化に踏み切るようです。

徹底的に前面から邪魔者を除去したVivo Nex

最縦長!超ベゼルレススクリーン

 Vivo Nexは、画面占有率91.2パーセントを誇るベゼルレス仕様。全くノッチがありません。

 思わず「君、なんか写真と違わない?」と海外メディアも口を揃えて呆れてしまうほど前宣伝と実製品が全く乖離したLenovoの酷い機種も存在しますが、Android Centralの公開したVivo Nexの写真は、いい意味で衝撃的。本当にほとんどコンセプトモデルに近い形で出してきたんですね。ノッチがありません。強いて言うなら画面最下部のベゼルはちょっとだけ太いですね。まあ、iPhone Xのように四辺全部美しく細い機種も珍しいので仕方ないですね。

 画面比率は19.3:9です。最先端のHuawei P20 Proですら19:9なので、これを若干超えてきたのは特筆に値します。画面サイズは6.59インチ、方式は有機EL、解像度はFHD+。

 本来スマートフォンの前面には様々なものが配置されているので、なかなかベゼルレス化は難しいのですが、本機は前面からあらゆる努力をもって邪魔な物を除外しています。

モーターで起き上がるカメラ!

 最も邪魔なのがフロントカメラ。とはいえセルフィーが流行っているので廃止もなかなか難しいところ。そのため各社はノッチと呼ばれる切り欠きで、カメラ部分を迂回した画面形状を採用しています。しかしノッチが様々な問題、視覚上の違和感を生んでおり、賛否両論となっています。

 そこでVivo Nexのフロントカメラは、なんとコンセプトモデル同様、実製品でもやはり格納式。フロントカメラ使用時にのみ、モーター式でポップアップするとのこと。耐用回数はカメラ起動5万回とのこと。起動時に電話機が転倒してもモジュールは壊れないとしています。カメラ画素数は800万画素。これでノッチなんて不要になったわけです。

驚くべきスピーカー、それは画面

 フロントスピーカーも前面配置されていますが、そうするとベゼルレス化の障害となります。音質や音の方向を犠牲にして、底部にスピーカーを配置するメーカーもあります。

 そこでVivo Nexは、Screen SoundCasting Technologyにより、なんと画面自体をスピーカーにしたとのこと。これはすごい。画面自体をスピーカーにするアイデアはSONYのBRAVIAが採用しており、Xperiaにこそこういう新基軸を打ち出してほしかったですが、今のXperiaでは難しいのかもしれません。見事に先を越されてしまいました。

指紋認証センサーは、画面内

 前面に指紋認証センサーを配置するとベゼルレス化の邪魔、かといって背面に配置するとしばしば美しいガラス背面のデザインをぶち壊しがち。

 そこでVivoは、画面内に指紋認証センサーを配置してしまいました。

 実のところ、Vivoは中国市場向け「X20 Plus屏幕指紋版」にて、画面内指紋認証センサー搭載のスマホを商用化済み。しかもVivo Nexに搭載の画面内指紋認証センサーは第3世代となっており、認識精度は50%向上、指紋検出範囲も広がり、解錠速度も10%向上したとのこと。画面内指紋認証センサーの実用性がどんどん上がっていますね。

背面は独特

 背面はご覧の通り。指紋認証センサーがない分、一体感があります。背面仕上げはホログラフィックを銘打ち、独特な反射の具合です。

 カラーバリエーションは黒と赤の2色。

スペック

OS Android 8.1
Funtouch OS 4.0
CPU Snapdragon 710 / 845
メモリ 6 / 8GB
ストレージ 128 / 256GB
ディスプレイ 6.59型 FHD+ SuperAMOLED
(2316 x 1080)
19.3:9
カメラ 12 + 5 MP, 4軸OIS, f/1.8
インカメラ  8MP, f/2.0
 バッテリー 4000mAh
寸法 162 x 77 x 7.98 mm, 199g
その他  イヤホンジャックあり

価格・発売日

 S710/メモリ6GB/128GBモデルは3898人民元(約6万7千円)、S845モデルは4498人民元(約7万7千円)、256GBストレージモデルは4998人民元(約8万6千円)。中国市場向けに発売予定。グローバル市場での展開はまだ不明です。

購入リンク

Vivoの躍進ぶりが伺えるモデル

 Vivoは中国市場でも上位に君臨するスマホメーカーです。中国市場自体がとんでもなく巨大なので、中国市場で上位ということは、必然的に世界シェアも上位というわけです。最近はインドなど新興国にも積極的に進出している強豪です。

 同じく中国メーカーのOPPOは、実はVivoと同じくBBK(歩歩高電子)傘下なので、OPPOとVivoを合わせて「OV」なんて呼び方を中国ではしたりします。

 日本ではあまり知られていないメーカーですが、記事中でも触れているように、画面内指紋認証センサーも世界に先駆けて採用するなど、今後要注目のメーカーと言えます。

詳しく読む

おすすめ記事

何が出るのか教えて!シャオミ日本新機種、「Ultra」だけではない伏兵が存在か?

2024-04-29 23:58:57會原

Mi MaxXiaomiXiaomi 14 UltraXiaomi Pad 7 MaxXiaomi SU7 Max

シャオミは、X(Twitter)にて連日ティザーを投稿。このなかで、中国Weiboで使用したXiaomi 14 Ultraのティザー画像が存在しており、もはやXiaomi 14 Ultraの登場は確定的となっています。一方で、他のティザーも気になるところ。モニターなどスマホ以外の製品のものと思われるティザーも含まれていますが、スマホの可能性が高そうなものも。「最先端の超高速充電」とあることから、こ...

【朗報】Android 15は新しい「強制ダークモード」対応かも

2024-04-29 00:38:35會原

Android 15ダークモード

ダークモードがさらに広がりそうです。9to5Googleが伝えています。UIを黒基調にするダークモードは数年前にようやく定着しましたが、依然として非対応のアプリがあります。Android 15では、アプリにダークモードを強制するための新しいオプションがあるとのこと。Android 10から、GoogleはAndroidアプリで開発者オプションとして「フォースダークのオーバーライド(強制ダークモード...

メタ、VR/ARデバイス向け「Meta Horizon OS」発表。ASUSやレノボが採用、「メタバースのAndroid」になれるか?

2024-04-24 12:46:18riku

ASUSLenovoMetaMeta Horizon OSMeta Quest Software

Metaは、同社のMeta Questシリーズに搭載しているMeta Quest Softwareを拡張し、新たに「Meta Horizon OS」としてサードパーティーのハードウェアメーカーに解放することを発表しました。Metaによると、「Meta Horizon OS」は、利用者により多くの選択肢を、開発者により大きなエコシステムを提供するとのこと。同OSを搭載したデバイスとして、既にASUS...

無限装着快感。完全無線イヤホン「HUAWEI Free Clip」レビュー

2024-04-21 20:52:41Jiyoung

HuaweiHUAWEI FreeClipTWSレビュー完全無線イヤホン

ずっと気持ちよく付けていられる一台!HUAWEIの完全無線イヤホン「HUAWEI FreeClip」。開放型のイヤホンで、イヤーカフ型の形状を採用という非常に興味そそられる製品です。実際に購入ししばらく使ってみたのでレビューをお届けします。HUAWEI FreeClipの特徴HUAWEI FreeClipの特徴は以下のとおりです。開放型の完全無線イヤホン耳を塞がずに使える左右関係なく装着できる重量...

カテゴリー