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Nokiaブランドでスマートフォンを生産していたHMD Globalは、ベルリンで開催されているIFA 2024において、自社ブランドのHMDよりエントリースマホの「HMD Fusion」を発表しました。
HMDのスマートフォンは、リペアキットや交換用パーツの販売、またユーザーが自分の手で修理できることを積極的にアピールしてきました。その一方でOSサポート期間は短く、そもそもスマートフォンのスペック自体が低いため、筆者としては修理する魅力というものをあまり感じない、コンセプトと実態がちぐはぐな印象を受けていました。
今回のHMD Fusionは、これまでのHMDのアピールポイントだった「修理のしやすさ」を一段進化させ、「カスタマイズのしやすさ」に昇華。スペックの低さは相変わらずですが、良い方向に足を進めたなと感じています。
搭載するSoCはSnapdragon 4 Gen 2。日本ではRedmi 12 5Gなどで採用実績のあるSoCではありますが、性能面では微妙です。メモリは6GB/8GB、128GB/256GBのストレージを備えています。microSDカードスロットによりストレージの拡張も可能です。
ディスプレイは6.56インチの液晶。HD+解像度で90Hzのリフレッシュレートに対応しています。せめてフルHDは欲しいところです。
背面カメラは、1億800万画素のメインセンサーと200万画素の深度センサーのデュアル構成。インカメラは5000万画素です。
バッテリー容量は5000mAhで、33Wの急速充電に対応しています。しっかりUSB Type-Cポートを採用しています。
Android 14を搭載し、2年間のOSアップグレードと3年間のセキュリティアップデートを保証。HMDがアピールする修理のしやすさも十全に保証。バッテリーや画面、バックパネルなどの交換用パーツを、修理業者のiFixitと提携して販売します。
また背面のカバーはバッテリーや画面、その他重要なパーツに簡単にアクセスできる半透明のプラスチックを採用し、修理のしやすさを向上させているとしています。さらに、iFixitを通じて7年間スペアパーツを提供することも約束。なお、繰り返しにはなりますが、セキュリティアップデートは3年間です。
今回の目玉機能が、HMD Fusionに様々な機能を追加したり、デザインを変えることができる「Fusion Outfits」というもの。いわばCMF Phone 1のHMD版です。
本体色は半透明のブラックしか用意されていませんが、ブルー・マゼンタ・シアンの半透明カバーと取り換えることができるほか、背面下部にはポゴピンがあり、ケース側に機能を付与することが可能。
5Wでのワイヤレス充電＋磁気接着に対応させる「Fusion Wireless Charging Outfit」や、自撮りにも使えるでっかいリングカメラを追加する「Fusion Flash Outfit」が利用できます。
とはいえ、この価格帯のスマホでシースルーというのもなかなか珍しく、初期装備の黒でもかっこいいなとは思いますが。
さらに、これもCMF Phone 1と同じように、メーカーやユーザー自ら新しいアクセサリーを作れるように「HMD Fusion Development Toolkit 」を用意しています。固定ファンが多そうなNothingと違って、HMD固有のファンって少なそうで、コミュニティが形成されなさそうな気はしないでもありませんが……。
HMD Fusionの価格は249ユーロ(4万円弱)からで、まずはヨーロッパで発売され、その後米国でも発売される予定です。
| OS | Android 14 |
|---|---|
| SoC | Snapdragon 4 Gen 2 |
| メモリ | 6 GB |
| 容量 | 128 GB |
| 画面 | 液晶 6.56型 720 x 1612 最大90Hzリフレッシュレート |
| カメラ | 1億800万画素メイン + 200万画素深度測定 |
| インカメラ | 5000万画素 |
| 電池 | 5000 mAh 33W充電対応 |
| 寸法 | 75.5 × 164.15 × 8.32 mm、202.5 g |
| 5G | n1, n3, n5, n7, n8, n20, n28, n26, n38(PC3), n40 (full), n41, n77, n78 |
| LTE | 1, 3, 5, 7, 8, 20, 28, 32, 38, 40, 41(full) |
| 3G | 1, 2, 4, 5, 8 |
| その他 | イヤホンジャック、microSD |
