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Mac miniは安価にSSD交換できるのか

Mac miniは安価にSSD交換できるのか

 M4搭載Mac miniの内蔵ストレージを、256GBから2TBへ交換する動画がXで話題になっています。

 「アップル税は正式に死んだ」とうたうセンセーショナルな投稿。M4 Mac miniの発売当時、米国のApple Storeではストレージを256GBから2TBへ変更すると800ドルの追加費用がかかりました。一方、投稿者はDIYなら約150ドル、物理的な交換作業は約15分で済むと主張しています。

 M4 Mac miniのストレージモジュールを後から交換できること自体は、率直にいって歓迎すべき設計です。

 動画では本体底面を開け、アンテナプレートとファンを外した先にあるストレージ基板を丸ごと交換しています。Appleの修理マニュアルにも「SSD Module」の着脱手順が掲載されており、交換可能な構造であることは公式にも確認できます。

 M4 Mac miniのフラッシュストレージはロジックボードへ直接はんだ付けされておらず、独立した基板として着脱できます。iFixitはベースのM4モデルで純正の256GBモジュールを512GBモジュールへ交換し、Apple Configuratorによる設定後に正常動作したと報告しています。故障時の交換だけでなく、対応するモジュールを入手できれば、購入後に容量を増やすことも技術的には可能です。

 ただし、一般的なWindows PCのSSD交換とはかなり違います。M4 Mac miniの小型基板はM.2 SSDによく似た外観をしていますが、一般的なM.2 NVMe SSDではありません。ストレージコントローラはM4チップ側にあり、基板側は主にNANDフラッシュを搭載しています。一般的なM.2 NVMe SSDのようなコントローラを備えていないため、市販のM.2 SSDをそのまま差し込むことはできません。

 Xの投稿は「Custom M.2 NVMe adapter board」「2TB high-speed NVMe module」と説明していますが、結局は汎用品ではなくMac mini専用のSSDを使っているはずです。

 米国向けのApple Self Service Repair Storeでも、M4 Mac miniの「Flash Storage」は純正修理部品として掲載。M4用256GBは351.12ドルで、取り外した部品の返却が受理されると88ドルのクレジットが付き、実質263.12ドル。

 ただし、Self Service Repairは保証対象外の修理を想定した制度で、Appleは純正モジュールを容量アップグレード品として案内していません。米国ストアではシリアル番号を求められる場合があり、2025年には元の構成と同じ容量しか注文できなかったとの利用者報告もありました。このため、純正新品を公式ストアから購入して容量を増やす方法は現実的ではなさそうです。

 一方で、非正規修理業者iFixitは、容量違いの純正モジュールに交換している実績があり、AppleもMac mini(2024)で利用可能な中古純正部品の一覧にSSDモジュールを含めています。互換性のあるモジュールを確保できれば、技術上は容量を増やせる余地があります。

 そこで現実的な選択肢として登場したのが、サードパーティ製の互換モジュールです。2025年1月時点では、Fyde Innovationsの「Expand Mac mini」が269ドル、「M4-SSD」が300ドルで2TBのアップグレードキットを販売しており、Jeff Geerling氏がExpand Mac miniを実際に換装した様子を公開しています。

 日本から取り寄せるならAliExpressなどが手軽でしょうが、M4搭載モデルとM4 Pro搭載モデルでは、互換性がないとみられる点などにも注意が必要です。SSDモジュールのコネクタを損傷した場合にはロジックボードの交換が必要になりますし、純正保証の対象外です。

 また、NANDフラッシュ価格は2026年に大幅に上昇しており、互換モジュールにも値上がりの影響が及んでいると考えられます。今回のXの投稿にある「約150ドル」という価格は、2025年初頭の一般向けキットや現在の国内販売価格と比べてもかなり安い水準ですので、そんなに安く交換できると考えない方がいいでしょう。実際、前述のFyde Innovationsの「Expand Mac mini」のM4用2TBモジュールは、後にNANDフラッシュの供給難を理由に380ドルへ値上げされています。

 さらに、交換後の復旧作業は、macOS 14以降を搭載した別のMacと、データ転送と充電に対応するUSB-C – USB-Cケーブルを用意し、DFUモードから本体を復元する必要があるなど、ちょっと厄介。すべての作業込みだと「15分」では済まなさそうですね。

 M4 Mac miniの着脱式ストレージは、修理しやすさを高めた良い設計である一方、容量増加の観点だと、このポストから想像できるものよりかは、かなり手間がかかるものだと覚悟しておいたほうがよさそうです。

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