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頼むだけでアプリを操作する「AIスマホ」Cyclon、予約開始。先行組には専用OS入りPixel 8a

Cyclonの予約ページ

 アプリを開いて画面をタップする代わりに、やりたいことを伝えるだけでスマホが片付けてくれる。そんな「AIがインターフェースになるスマホ」を掲げる米スタートアップ「Cyclon」が、予約受付を始めています。

 Cyclonは、米Y Combinatorの2026年秋のプログラム(F26)に参加するスタートアップ。予約は199ドル(約3万1000円)の返金可能な予約金で受け付けており、端末本体の出荷は2027年第2四半期の見込みです。

 同社は、ハードウェアとOSを一体で設計し、AIがアプリの一機能ではなくスマホそのものになるとしています。1回のタッチでAIエージェントを立ち上げ、スマホを操作させたり、バックグラウンドで作業を進めさせたりできるとのこと。

 公式サイトでは、「グループチャットに10分遅れると伝えて」と頼むとWhatsAppで送信し、「DoorDashでいつものを注文して」と頼むと注文を済ませる例を紹介。「配達員から電話が来たら上がってくるよう伝えて」と頼めば、電話に出て対応する例も挙げています。

Cyclonに頼む操作の例(メッセージ、用事、通話)

画像出典:Cyclon

 既存のアプリはそのまま使え、Cyclonが利用者のアカウントでそれらのアプリの中で動き、利用者が決めたルールに従って操作するといいます。加えて、通話や通知、対応待ちの用件をまとめる受信箱のような道具をAIに頼んで自作したり、仕事で使うサービスをつないだりできるとしています。

Cyclonのコンセプト端末。通知を読んで3件の用事をまとめて片付けた画面

開発中のコンセプト端末。画像出典:Cyclon

 予約金の199ドル(約3万1000円)は、全額が端末代金に充てられます。一方、端末本体の価格は未発表で、出荷前に価格と支払いリンクがメールで届く予定です。

 また、残額が自動で請求されることはなく、最終支払いの前ならいつでもキャンセルでき、後述のPixel 8aが届いていれば同社負担で送り返すことで、全額返金を受けられます。配送は米国内のみ。

 しかし、サイトに載っている端末はコンセプト段階のもので、デザインや仕様は変わる可能性があります。米FCCの認証もまだ受けておらず、認証が下りるまでは出荷できません。出荷時期の2027年第2四半期も見込みで、認証が得られなければ予約はキャンセルされ、予約金は全額返金されるとしています。

 さらに、初回分の予約者はクローズドベータに参加でき、「Cyclon OS」を入れた再生品のSIMフリー版「Google Pixel 8a」が注文から30日以内に送料無料で発送されます。ベータ期間中はサブスクリプション不要で、AIの利用料も同社が定める公正利用の範囲内で含まれるとのこと。

 このPixel 8aはベータ参加の特典で、Cyclon本体ではありません。初回分は数に限りがあり、先着順です。

 Cyclonは2026年創業で、サンフランシスコを拠点とする社員2人の会社。CEOのAdam Zinebi氏はUC Berkeleyでの研究やEPFL、Oracleでの経歴を持つ人物です。

 そしてCTOのThomas Kiefer氏はGoogleでAndroidに携わったほか、スタンフォード大学での研究やETH Zurichでの経歴を持つといいます。運営会社は米デラウェア州法人のTextGavel Inc.です。

 配送先は米国内に限られ日本へは届かないものの、「アプリを開かずに頼むだけ」という発想は魅力的で、電話にまで代わりに出てくれるなら、AIエージェントの使い道としてはかなり踏み込んだもの。とはいえ専用端末はまだコンセプト段階で、価格は未定、FCC認証もこれからです。社員2人のスタートアップがハードウェアまで作り切れるかは未知数で、当面の実体は再生品のPixel 8aで動くCyclon OSのベータ。まずはこのソフトウェアがどこまで実用になるかが試金石となりそうです。

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