
10月26日に発表された新しいiPad mini(A20 Pro)は、画面を8.5型の有機ELに一新(関連記事)。しかし、表示内容に合わせて最大120Hzで駆動する「ProMotion」には対応せず、MacRumorsによるとリフレッシュレートは60Hzのままです。
この仕様を巡り、Appleのハードウェアエンジニアリング担当バイスプレジデントであるDave Pakula氏が、ProMotion非対応について問われて答えました。YouTuberのChristopher Lawley氏が10月29日(米国時間)に公開したインタビュー動画で語っています。
Pakula氏は「画面の体験は、1つの仕様だけで決まるものではない」と回答。有機ELは画素の応答速度が液晶より1桁以上速く、動きが滑らかになり、モーションブラー(残像)も液晶に比べて大幅に減ると説明しました。
さらに、200万対1のコントラスト比やHDR表示時のピーク輝度1200ニト、色の表現も合わさり「とにかく素晴らしい画面になった」とアピールしています。
また、インタビューではスピーカーの設計にも言及しています。新しいiPad miniは本体にスピーカーグリルがなく、画面の裏から音を出す「Acoustic Display」を採用。IP67の防水防塵を実現するため、筐体の開口部を減らそうとしたのがきっかけだといいます。
Pakula氏によると、このサイズの画面は共振周波数が可聴域、なかでも一般的なスピーカーのウーファーに近い帯域にあることが試行錯誤の中で分かったとのこと。そこで専用のドライバーで画面自体を振動させ、中低音を鳴らす形をとりました。
一方、高音は本体の両端にある小型のツイーターが担い、ガラスとアルミの間に隠した穴から音を出しています。
応答速度が速いのは有機ELの長所ですが、リフレッシュレートとは別の指標です。今回の回答は60Hzでも画面の体験は優れているという主張で、ProMotionを採用しなかった理由そのものには踏み込んでいません。ネットでは「実は120Hzのパネルをソフトで60Hzに制限している」という説も広まっていましたが(関連記事)、この点にも触れていません。iPad Proとの差別化なのか、価格やバッテリーとの兼ね合いなのか、本当の理由が気になるところです。











