
iPhoneがなければ使えないはずのApple Watch。筆者も愛用していますが、「これをAndroidスマホとペアリングして使えたらなぁ」と思うことはあります。
そんな夢を実現するツールが、GitHubに登場しました。
開発者のLordix氏が10月に公開した「Apple Watch Companion」は、Apple Watchが使う独自の通信手順を再現し、そしてAndroid、Linux、WindowsからApple Watchの検出、ペアリング、アクティベーション、再接続までを行うもの。macOS版は今のところ検出とBLE接続までにとどまります。
AndroidではiPhoneと同様、Apple Watchに表示されるペアリング用のアニメーションをスマホのカメラで読み取って接続します。Apple Watch Ultra 2をAndroidスマホとペアリングし、アクティベーションを経て文字盤が表示されるまでの流れが確認できます。

セットアップを終えて文字盤を表示したApple Watch Ultra 2(開発者Lordix氏のデモ動画より)
接続後は、バッテリー残量の確認、スマホが接続しているWi-Fi(WPA2-PSK方式のみ)の情報の送信、文字盤の選択や並べ替え、追加、通知の受け取り、スマホとApple Watchを互いに鳴らして探す機能などが動くとのこと。
ただ現時点ではヘルスケアデータは一部対応にとどまり、通話やSMSは未対応または未検証で、iPhoneのWatchアプリと同じことがすべてできるわけではないそうです。
また、現時点で使えることが確認されている環境はかなり限られます。開発者が実機で確認したApple WatchはUltra 2(watchOS 26.2)のみ。Android側はroot化してMagiskを導入したスマホが必要で、現在の実装が受け付けるのはOnePlusの1機種(型番CPH2653)だけです。LinuxとWindowsは、6桁のコードを使ったペアリングと再接続を、それぞれ特定のPCで確認したといいます。
まだまだ解決すべき課題があり、開発者は現状を「実験的なリリース候補」と位置づけており、Android用のMagiskモジュールは配布されているものの、カメラでペアリングするAndroidアプリは、公開されているソースコードだけではまだビルドできない状態。リポジトリにはライセンスも付いていません。
Apple WatchはiPhoneとペアリングして使う前提の製品で、Appleの互換性表も、対応するiPhoneの機種とiOSのバージョンを挙げています。こんな風に色んな端末で使えてしまうのは想定外の事態です。
まだまだ気軽に試して実用できるような段階ではありませんが、通信手順を再現してアクティベーションまで自前で通したことには驚かされます。普段使いできる完成度にはまだ遠いものの、強固な囲い込みを力技で突破しようとするハックには惹かれるものがあり、今後の進展に期待したいところです。












