
国内では8月に現行モデルが全機種在庫限りと伝えられ、動向が注目されていたウォークマン。ソニーは10月16日、上位モデルの3機種を一新し、11月27日に発売すると発表しました。
最上位「Signature Series」のフラッグシップ「NW-WM1ZM3」、同じWM1シリーズの「NW-WM1AM3」、WM1シリーズの技術や部品を受け継ぐZXシリーズ「NW-ZX900」の3モデル。ソニーストアの税込価格はNW-WM1ZM3が65万4500円、NW-WM1AM3が34万6500円、NW-ZX900が21万4500円。すでに予約を受け付けています。
旗艦 NW-WM1ZM3は、純度約99.99%(4N)の無酸素銅(OFC)を削り出したメインシャーシを採用。前モデル「NW-WM1ZM2」ではアルミだったリアシャーシを、金メッキを施した切削無酸素銅へ刷新しました。基板とリアシャーシをそれぞれメインシャーシへ直接固定する方式を新たに採り、固定用ビスにも本機専用の低抵抗な金メッキ品を採用。NW-WM1AM3は、アルミ切削メインシャーシに金メッキ無酸素銅のリアシャーシを合わせています。

WM1シリーズの2機種は電源部も強化。大容量の固体高分子コンデンサーを前モデルの1基から2基へ増やし、デジタルとアナログのブロックに分けて配置したほか、バッテリーからオーディオ回路への給電に専用のOFCケーブルを使用。バランス出力のLCフィルターには4N無酸素銅巻き線の大型コイルを新たに載せ、デジタルグラウンドを強化する無酸素銅切削ブロックの物量は前モデル比で約34%増強しました。アンプから4.4mmヘッドホン端子までの内部配線は、NW-WM1ZM3が太径のKIMBER KABLE、NW-WM1AM3が低抵抗OFCケーブルです。
3機種共通の新機能として、フルデジタルアンプ「S-Master HX」に、量子化ノイズを先読み計算して処理する「先読み型ノイズシェーパー」を搭載。WM1シリーズでは効果の異なる3タイプから選択できます。AndroidとWi-Fiに対応し、PCM音源を11.2MHz相当のDSD信号に変換する「DSDリマスタリングエンジン」は、有線接続時であれば「W.ミュージック」以外の音楽アプリでも利用可能になりました。ストリーミングサービスで再生する楽曲にもDSDリマスタリングを適用できます。圧縮音源をAIでアップスケールする「DSEE Ultimate」も、ワイヤレス接続時やストリーミング利用時に働きます。
WM1シリーズの画面は5型から5.5インチへ大型化。解像度も前世代のHD(1280×720)からフルHD(1920×1080)へ向上し、OSはAndroid 16、Bluetoothコーデックは従来のLDACやaptX HDに加えてaptX AdaptiveとLC3にも対応。寸法は2機種とも高さ157.6mm、幅86mm、厚さ23.2mm。重さはNW-WM1ZM3が約670g、NW-WM1AM3が約425gとなっており、前世代のNW-WM1ZM2の約490g、NW-WM1AM2の約299gから大幅に増加しました。
新プラットフォームの採用により、ストリーミングサービスのオフライン再生(MP3 128kbps、バランス接続)での連続再生時間は前モデルより約72%向上したと説明しています。英国仕様におけるほかの音楽アプリ(オフラインモード)でのMP3(128kbps)再生は約31時間。W.ミュージックでのMP3再生は約35時間となり、こちらは前モデルの約40時間から短縮しています。

NW-ZX900は、アルミ削り出しメインシャーシに、前モデル「NW-ZX707」のアルミに代えて金メッキ無酸素銅リアシャーシを採用。WM1シリーズと共通の大容量バッテリーを積み、OFCバッテリー電源ケーブル、超低ノイズLDOレギュレーター、超低位相ノイズ水晶発振器をZXシリーズとして初搭載しました。画面は5.0インチ。連続再生時間はMP3 128kbps・バランス接続時に、W.ミュージックで最大約40時間、ストリーミングサービスのオフラインモードで最大約35時間となり、後者はNW-ZX707比で約66%延びています。
ソニーストアにおける現行モデルの直近価格は、NW-WM1ZM2が35万900円、NW-WM1AM2が16万3900円、NW-ZX707が9万1300円。新モデルは2倍前後の価格帯です。
オーダーメイドイヤホン「Just ear」からも、NW-WM1ZM3の音質設計者の協力でチューニングしたモデルが12月上旬に登場する予定です。
| 項目 | NW-WM1ZM3 | NW-WM1AM3 | NW-ZX900 |
|---|---|---|---|
| SoC | 未公表 | 未公表 | 未公表 |
| ストレージ | 256GB | 128GB | 64GB |
| 外部メモリー | microSD | microSD | 対応 |
| 画面 | 5.5型、1920×1080 | 5.5型、1920×1080 | 5.0型 |
| OS | Android 16 | Android 16 | Android |
| メインシャーシ | 無酸素銅(4N)削り出し | アルミ削り出し | アルミ削り出し |
| リアシャーシ | 金メッキ無酸素銅 | 金メッキ無酸素銅 | 金メッキ無酸素銅 |
| 連続再生(MP3 128kbps、バランス接続) | 約35時間(W.ミュージック) | 約35時間(W.ミュージック) | 最大約40時間(W.ミュージック) |
| ヘッドホン出力 | 3.5mm、4.4mmバランス | 3.5mm、4.4mmバランス | 3.5mm、4.4mmバランス |
全機種が在庫限りとなり先行きが心配されたなか、上位3機種が一気に揃って刷新されたのは安心材料。コンデンサーの倍増やリアシャーシの銅化など、音質優先でひたすら物量を注ぎ込んだ結果、NW-WM1ZM3は約670gとポケットに入れて気軽に持ち運べる重さではなくなりました。
それでも、W.ミュージック以外の音楽アプリでもDSDリマスタリングが効くようになるなど、ストリーミング主体の聴き方に合わせた堅実な強化は好印象。65万円という価格も含めて人を選びそうですが、ファンには一安心と言えそうです。











