ソニーストアで購入したAndroid TV搭載4K BRAVIA X9300Cが届きました。

掲載日時: 2015/07/25(土) 22:42

 

 Sonyの4KテレビとなるBRAVIA KJ-55X9300Cをソニーオンラインストアで購入しました。OSにAndroid TV、55インチVA液晶、エッジ駆動のバックライト、磁性流体スピーカーを搭載したハイエンドモデルです。7月に入ってやっと届いたのでその報告と、レビューを。

 テレビの配達設置サービスが無料だったので利用しました。Sony専門店で購入するとお店の人が運んでくる場合もあるようですが、オンラインの直販だと、ヤマト運輸が配達・設置を行ってくれるようです。

 ヤマトのお兄さんたち、設置は手慣れたものでしたが、本来行うはずの初期設定が、Android TVのUIが従来のテレビとは大きく異なるため、お兄さんたちでは太刀打ちできず。私が自分で行いました。初物なので仕方ないですね。

 2015年1月のCES2015で発表され、発売は半年後の6月20日。しかもこれも延期され、7月4日に。さらに出荷時にNHKが一部地域で見れない不具合を抱えたまま出荷されるなど、雲行きの怪しいスタートとなりました。

 Googleのテレビ向け汎用プラットフォームAndroid TV 5.0 LollipopをOSに採用したテレビは、国内では今期のBRAVIAが初となります。スマホやVODサービスとの親和性が高く、YouTube 4Kの再生も可能。

 とりあえず一通り弄ってみた感覚として、発売前のSony Storeに展示されていた試作機よりは断然良くなっています。動きは、従来機比ではそこまでは遜色ないような。テレビ放送やチャンネルの切り替えはやや遅く、番組表の起動は非常に遅い。ホームボタンを押してAndroid TVの様式で操作する分には普通に使えます。ただそれでもピュアなAndroid TV搭載のNexus Playerと比べると、全体的に遅い。もっと良いSoCを積むべきだと思います。(今回のBRAVIA上位モデルは動作用MediaTekプロセッサ+動画再生用X1プロセッサという構成。つまり動作用のプロセッサのスペックを上げるべきということ)

 また、私は有機EL搭載のスマートテレビ「LG OLED TV」を、アプコンが微妙なので買わずに、代わりにBRAVIAに決めたのですが、BRAVIAの展示機の試作ファームは、アプコンがまるで駄目。店頭でチェックした時は正直、愕然としました。ただ、製品版までには画質面はちゃんと追い込みをかけたのか、従来機程度には映ります。衛星放送は綺麗ですね。低解像度の地上波ソースでもまあ見れたものにはなります。今回はX9200B比で赤がほんの少しだけ弱くなったかな。万人向けに綺麗だと感じる色合いになりました。誤差レベルの違いですし、画質も細かくユーザーが設定できるので、こだわりのあるユーザーは画質調整でどうにでも調節するでしょう。

 しかし、それにしても不安定です。Wi-Fiが切断されたままになったり、動作が極端に緩慢になったりして、再起動を余儀なくされる現象に何度か遭遇。完成度はまだまだといった印象。ちなみに再起動方法は、リモコンの電源ボタンを長押し。実効用メモリ1GBが不足なのか、はたまたロリポップのメモリリークなのか、原因はわかりません。

 次々とアップデートが降ってきており、徐々にではありますが改善されてきているので、そこはAndroid機ならでは。むしろ、それこそが初物の醍醐味です。製品未満、欠陥レベルだったXperia X10が、アップデートでまともになっていくあの感動を思い出せば、テレビ初のAndroidという地雷原もまた歩き甲斐があります。

 もちろん、そういう私のような人は特殊ですから、一般の人はアップデートでの安定化と値下がりを待つべきですね。現時点ではテレビ番組の録画にすら対応してませんので。(今夏アップデートで対応予定)

 起動から動作感までは以下の動画より。時々垣間見える剥き出しのAndroid OS感がたまりませんね。

 Sonyのテレビ上位モデルの液晶は、高色域のVA方式。本来欠点であるはずの視野角が、VA方式にしてはやたら広いので、リビングルームに置いても問題ありません。

 デザインは好きです。海外で販売されている薄型のX9000/9100Cは、薄型ゆえに画質が悪いみたいなので、今となってはX9300Cで良かったのかな。

 スピーカーと一体型。音質的には5万円程度のもの。

 「俺はもう既に、テレビのために10万円以上の音響システムを組んであるんだ!」という場合は、両脇のスピーカーがただの飾りになりますから、そういう人にとっては邪魔ですね。個人的にはデザインも良いし配線もスッキリするので、それなりにいいスピーカーが最初から付いているのは嬉しいところ。他社のテレビは、標準スピーカーはこのように前面には向けてついておらず、音に限界があるので、音質にもこだわるならスピーカーを別途買い足さざるを得ないため、そういうのがかったるい人にはX9300C / X9400Cはぴったりでしょうね。

 根本的に従来のテレビの不条理な操作体系が嫌いなので、個人的にはもうスマートテレビからそれ以外へと後退するつもりはありません。合理的なUIとアプリ・アップデートによる機能追加の前には、不安定さは些細な問題です。未来のテレビを先取りすることにワクワクできる人にのみ、おすすめです。


ソニー 55V型地上・BS・110度CSデジタル4K対応 LED液晶テレビ(別売USB HDD録画対応)BRAVIA KJ-55X9300C

 ちなみにテレビ台はこちらを、レコーダーはこちらを使っています。アップデートで録画機能が提供されるまではレコーダーが欠かせない存在です。今後は本機について、Android TVならではの機能や、より深いレビューなどの記事を書いていく予定です。

おすすめ記事

何が出るのか教えて!シャオミ日本新機種、「Ultra」だけではない伏兵が存在か?

2024-04-29 23:58:57會原

Mi MaxXiaomiXiaomi 14 UltraXiaomi Pad 7 MaxXiaomi SU7 Max

シャオミは、X(Twitter)にて連日ティザーを投稿。このなかで、中国Weiboで使用したXiaomi 14 Ultraのティザー画像が存在しており、もはやXiaomi 14 Ultraの登場は確定的となっています。一方で、他のティザーも気になるところ。モニターなどスマホ以外の製品のものと思われるティザーも含まれていますが、スマホの可能性が高そうなものも。「最先端の超高速充電」とあることから、こ...

【朗報】Android 15は新しい「強制ダークモード」対応かも

2024-04-29 00:38:35會原

Android 15ダークモード

ダークモードがさらに広がりそうです。9to5Googleが伝えています。UIを黒基調にするダークモードは数年前にようやく定着しましたが、依然として非対応のアプリがあります。Android 15では、アプリにダークモードを強制するための新しいオプションがあるとのこと。Android 10から、GoogleはAndroidアプリで開発者オプションとして「フォースダークのオーバーライド(強制ダークモード...

Qi2、液晶での電池残量表示対応!Anker MagGo Power Bank (10000mAh) レビュー

2024-04-24 19:56:54そっぷる

Anker MagGo Power BankQi2レビュー

AnkerよりQi2対応のモバイルバッテリーが発売されました。前回紹介したものは6600mAhですが、今回は10000mAhの大容量モデルです。それ以外にも違いがあるので紹介していきます。内容物はUSB Type-Cケーブルとモバイルバッテリー本体のみ。ワイヤレス充電面にはQi2対応を表すQi2のロゴが表記されています。背面には簡易的なスタンドが備わっています。スタンドは非常に簡易的なものですが、...

HUAWEI Pura70シリーズ発表!Pシリーズから名称が変更、Ultraはレンズがつき出る1型沈胴式カメラを搭載

2024-04-24 18:50:23ピュアセル

HiSiliconHuaweiHuawei Pura70Huawei Pura70 ProHuawei Pura70 Pro+

中国ファーウェイは、中国国内で同社最新フラグシップスマートフォンの「HUAWEI Pura70」「HUAWEI Pura70 Pro」「HUAWEI Pura70 Pro+」「HUAWEI Pura70 Ultra」の4機種を発表しました。 同社傘下のHiSilicon製SoCを搭載し、Pura70 Pro+/Ultraは衛星通信に対応。Pura70 Ultraでは1型センサーと可変絞りの沈胴式広...

カテゴリー