今年発売予定と噂されているiPhone 12シリーズの全スペックについて、ディスプレイアナリストのRoss Yang氏がDSCCに投稿しました。
詳細が報告されたのはiPhone 12、iPhone 12 Max、iPhone 12 Pro、iPhone 12 Pro Maxの4種類。全てのシリーズにプロセッサ「A14 Bionic」を搭載。これは今年の春に発売した第4世代 iPad Pro 搭載のプロセッサ「A12Z」よりも強力であると予想されます。
iPhone 12 Pro、iPhone 12 Pro Maxのディスプレイは、120Hzに対応していると噂されていますが、Ross Yang氏によれば、供給元のSamsung Displayは、Apple向けには2021年までLTPO対応ディスプレイを提供する予定はないとしています。
省電力技術LTPOを搭載したOLEDを採用すれば、滑らかさが必要な場面では高駆動、不要な場面では1Hz(1秒に1回しか画面を書き換えない)といった芸当も可能。
このため、次期iPhoneがLTPO非対応で120Hz駆動を実現する場合、高駆動時にネイティブ解像度で動作しない(つまり解像度を落として120Hzの高駆動を実現する仕様になる)、もしくは、非常に激しい電力消費になるとRoss Yang氏は推測しています。
Yang氏曰く、iPhone 12には5.4インチのSamsung Display製 OLEDディスプレイが搭載、iPhone 12 Maxには6.1インチのBOE製かLG製のOLED。両機種共に6400万画素含むデュアルカメラと実行4GBメモリを搭載。
また、iPhone 12 Proは6.1インチ、iPhone 12 Pro Maxは6.7インチのSamsung製OLEDディスプレイを搭載。両機種共に6400万画素含むトリプルレンズカメラ+LiDARセンサーと実行6GBメモリを搭載。また、8bitにDitheringを加えることで10bit相当の発色を実現するといいます。
なお、Ross Yang氏はiPhone 12 Proシリーズについて「10bit(10億色)を実現する最初のスマホの一つになる」と言っていますが、液晶ではSHARPのAQUOS R3/R5Gが10億色Pro IGZOを搭載。また、Xperia 1 / 1 IIも8bitハードで10bit相当を達成済み。筆者の使うOPPO Find X2 Proも8bitでありながら疑似10bit。そしてAQUOS zero2の日本製OLEDは10bitパネル。「最初の一つ」などと言われるとモヤモヤします。
スペック比較表は以下の通り。
スペック面だけでなく、価格も注目されています。最安モデルのiPhone 12は、649ドル(日本円で約6万9800円)になると予想されます。
iPhone 12シリーズは、全モデルに「A14 Bionic」を搭載しているため、処理性能から見たコストパフォーマンスの高さも期待できるでしょう。
5.4インチで小型な最安モデル、iPhone 12。これまでの噂からは、おそらく幅65mmを切ってくることもありえそうです。この65mmという幅は、かつてSHARPが意識していた「ユーザーが大きいと感じるギリギリのライン」であり、Compactの名を冠するXperiaやAQUOSが守ってきた幅でもあります。
日本の電車通勤の吊り革に捕まりながら片手操作しやすいハイエンドコンパクト、iPhoneブランド、低価格と来れば、日本市場でかなりヒットするのではないでしょうか?
(編集・校閲: ivara)