独WinFutureは、2021年8月11日に発表が予定されているSamsungの次期折りたたみ端末「Galaxy Z Fold3」について、公式のマーケティング用とされるレンダリング画像をリークしました。
Z Fold3のレンダリング画像は以前にもリークされていますが、今回の画像はさらに高解像度なもの。より細部まで確認することが可能となっており、中でも筆者が特に注目したポイントが2つあります。なお、ここからは筆者による予想・考察を多分に含む内容となっています。ご注意ください。
画面下カメラ
まず注目したのが内側ディスプレイのインカメラです。以前のリークから、このカメラは画面の下にカメラが埋め込まれている「画面下カメラ」であることが期待されています。
ここを拡大すると、Galaxy Z Fold2とは異なりレンズが描写されていないことから、画面下カメラであることはほぼ確実だと考えられます。
表示品質はあまり期待できないかも?
気になるのが、カメラ領域に格子状のパターンが見えるという点。
画面下カメラは、画面を通して撮影するという仕組みゆえに通常のカメラよりも光量の確保が難しく、撮影性能も低下してしまうという問題を抱えています。
その解決のために各社は様々な工夫を凝らしており、例えば世界で初めて市販された画面下カメラ搭載スマホの「ZTE Axon 20 5G」は、カメラ領域の画面のみ解像度を低くしているため、利用シーンによっては目立ってしまう場合がありました。
それと同様に、この格子状のパターンがカメラ領域の画面のみ解像度が低いことを表していると考えると、もしかするとZ Fold3の画面下カメラの表示品質はあまり期待できないものになっているのかもしれません。
画素数が低いのは撮影性能や動画撮影を重視しているから?
またWinFutureは、この画面下カメラの画素数が400万画素であることについても述べています。以前に1600万画素のセンサーを採用しているというリークもありましたが、もしもどちらの情報も正しいとすれば、隣接4画素を1画素として扱う「4-in-1 ピクセルビニング」処理が常時行われるということになります(わざわざ1600万画素のセンサーを用いているのは、主流ではない低画素数センサーに比べた調達の容易さなどが理由でしょうか?)。
400万画素というのは昨今のスマートフォンと比べるとかなり低い画素数ですが、これに関しても、光量の確保のために画素数を犠牲にして1画素あたりのサイズを大きくするというアプローチだと考えられます。前述のカメラ領域の件も合わせて、Samsungが画面下カメラにおいて表示品質よりも撮影性能に重きを置いていることが読み取れます。
低画素数である理由として他に考えられるのが、あくまで写真ではなく動画の撮影がメインになるというものです。撮影性能を重視している可能性があるとはいえ、流石に400万画素では写真の粗さが気になることもあるかもしれません。しかし、それでもFHD(1920×1080)解像度の動画を撮影するうえでは十分な画素数。
加えて、Samsungの折りたたみ端末は自由な角度で固定可能なヒンジが特徴となっており、以前リークされたZ Fold3の販促資料にもあったように、それを用いたハンズフリーでのビデオ通話などが内側インカメラの主な利用シーンとして想定されています。
またZ Fold2では、本体背面のメインカメラでの撮影時に外側ディスプレイをビューファインダーにするという利用法が想定されていました。このことから、高品質な自撮り写真を撮影したい場合には、内側インカメラを利用するのではなく、前述の方法や外側インカメラを利用することが推奨されていると考えられます。
こうした折りたたみ端末らしい機能の豊富さを活かした役割分担も、400万画素という低い画素数での画面下カメラの実装を理由付けているのかもしれません。
インカメラの出番が少ない筆者のような方々の中には、撮影性能よりも真のフルスクリーンの実現を追求してほしいという方もいらっしゃるかもしれません。しかし、コロナ禍におけるビデオ通話需要の高まりもあり、一般的なユーザーにとっては撮影性能こそが重要だと考えられます。
先述したAxon 20 5Gの後継機であるAxon 30 5Gが、画面下カメラ領域の解像度を高めるという表示品質重視、ひいては技術力誇示とも思えるようなアプローチを取っている一方で、Samsungがユーザー目線で撮影性能を重視しているかもしれないというのはなんとも対照的で面白い構図。
まだまだ発展途上な画面下カメラ技術、表示品質と撮影性能のバランスを各社がどう調整するのか、はたまたどちらも両立する革新的な技術が現れるのか、そうしたところも注目すべきポイントだと言えるでしょう。
角の仕上げ
次に注目したのが角の仕上げです。Galaxy Z Fold2と比較すると、Z Fold2の角がエッジを出した仕上げになっているのに対して、Z Fold3の角は丸みを帯びた仕上げになっていることがわかります。
些細な変化にも思えますが、大きく重い折りたたみ端末において、持ちやすさへの影響は小さくないのではないかと思います。
総評
以上2つのポイントに注目してきましたが、全体的にユーザーによる実際の利用をしっかり想定しているという印象を受けました。特に画面下カメラからは、折りたたみ端末をただのニッチなものに留めておくのではなく、一般のユーザーによる利用も視野に入れるという、折りたたみ端末に対するSamsungの本気が伺えました。発表がとても楽しみですね。
Galaxy Z Fold 3
— 📱すまほん!!📶5G (@sm_hn) August 2, 2021
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