家電が増えてIoT化が進み、気になってくるのが月々の電気代。最近は各家庭にスマートメーターが導入され、事業者のホームページで30分ごとの電力消費量がチェックできるようになりました。電力自由化で気軽に電力会社が乗り換えれるようになったのはこのスマートメーターのおかげでもあります。
そんなスマートメーターを利用して電力消費量をチェックできるシステムをHEMS機器と言います。今回Nature Remoシリーズで人気を博しているNatureより、新たに展開されたNature Remo Eシリーズのliteモデルを購入したのでレビューします。
通常のNature Remoのレビューはこちら。
Nature Remo Eシリーズとは
Nature Remo E(以下Remo E)シリーズはHEMS機器として展開された機種です。執筆現在ではRemo EとRemo E liteの2機種が展開されています。簡単に説明しましと、Remo Eはフラグシップモデルです。太陽光発電や蓄電池システム、スマートメーターに対応しています。それに対しRemo E liteはスマートメーターのみに対応しています。
ですので、戸建てでオール電化している場合はRemo E、私のように賃貸やマンション、オール電化していない戸建てではRemo E liteが良いかと思います。
事前準備
さて、このようなHEMS機器を利用するには予め住んでいる場所の電力会社にBルートサービスを利用する旨を伝える必要があります。
電力自由化によりいろいろな電力会社を利用している場合もあるかと思いますが、どのような電力会社と契約している場合でも、エリアの電力会社に申請する必要があります。例えばソフトバンクでんきやauでんきを利用している場合でも、東京なら東京電力、大阪なら関西電力、福岡なら九州電力に申請が必要です。
申請には供給地点特定番号とスマートメーター化していること必要です。これは電力会社の請求書に記載されています。筆者の場合は紙を不要にし電気代をネットで確認できるようにしているので、ネットで供給地点特定番号もチェックできます。
スマートメーター化は徐々に進んでおり、2019年3月末時点での普及率は全国で約64%の導入が完了しています。もしスマートメーター化が済んでいない場合は電力会社に連絡することで優先して導入することができます。詳しくは電力会社に問い合わせてください。
今回は筆者の場合を紹介します。筆者は東京在住で、スマートメーター化の導入は済んでいます。そのため、東京電力にBルートサービスを利用する申請のみを行いました。東京電力の場合オンラインで完結します。申し込んでから1週間〜2週間でBルートサービスのIDが郵送で、パスワードがメールで送られてきます。
開封
内容物はNature Remo E lite本体と簡単なスタートアップガイドのみ。開いてもアプリをインストールするよう促されているのみです。シンプルですね。
本体はめちゃくちゃシンプルです。本体にはNatureのロゴのみ。側面には爪楊枝やボールペンなしで押せるリセットボタンがあります。
プラグを指すだけでOKです。ケーブルレスなのでスッキリしています。
使い方
Bルートサービスを利用する認証IDとパスワードを手元に用意しておきます。Nature Remo E liteを部屋のどこかに挿します。スマートメーターから発信される920MHzの周波数を用いて設定するので、できる限り玄関に近い方が良いです。延長タップを使っても問題有りません。
Nature Remoアプリをインストールしたら、一番右端の設定タブに移行してデバイスの項目にある「新しいデバイスをセットアップする」をタップします。
デバイスの選択画面になるので、Nature Remo Eを選択します。するとデバイスを自動的に検索するのでしばらく待ちます。
しばらくするとNature Remo E liteが検出されるので、次へをタップします。
Wi-Fi設定やアップデートを済ませるとおめでとうございますの表示。まだ続きます。
ホームに戻って右上の+ボタンからスマートメーターの認証を行います。
そしてBルートサービスの設定に移ります。先程用意したBルート認証IDとパスワードをそれぞれ入力します。BルートIDは32桁の英数字です。
認証に5分ほどかかるので、しばらく待ちます。完了したのち、しばらく待っているとNature Remoアプリのエネルギータブから消費電力量を確認できるようになります。
何が便利?
アプリを開くことで、現在使用している消費電力量を把握することができます。データは5秒おきに更新されるので、電力会社のホームページで確認できる30分ごとの情報より密度が高いです。
更に開発者には嬉しい、Nature RemoのAPIを使うことで、以下の情報を取得することができます。
- 積算電力量計測値(正方向)
- 積算電力量計測値(逆方向)
- 係数
- 積算電力量単位
- 積算電力量有効係数
- 瞬時電力計測値
これらのデータをもとにオリジナルのグラフを作ったり、IFTTTと連携させて様々なサービスとつなぐことができます。
@2ndknjさんはLaMetricと連携させたり、@CHASUKEさんはSiriショートカットやLINEと連携させるなどすでに色々な活用法が生まれています。
なんとNature Remoの電力量APIで瞬間電力計測値も取得できるようになったので、電力量推移と合わせて表示するようにしました! pic.twitter.com/n2t3HkyExD
— つ (@2ndknj) May 1, 2020
残念なポイント
アプリでは瞬間電力量は把握できるものの、データを見返すときに曖昧な情報でしか確認できません。過去情報もグラフでしか把握できず、詳細の数字を確認できません。せっかく5秒おきで詳細なデータが確認できるのに、APIを使わなければ何も出来ません。そこだけが唯一残念なポイントです。
こんな人にオススメ
家の消費電力量をリアルタイムで取得したい、APIを使って他サービスと連携させたいという人にオススメ。
家で使用している電気量をアプリで簡単に把握できるので、節電に役立ちます。筆者も今まではワットメーターで計測していましたが、家中のコンセントにワットメーターを取り付けるとコストも労力もかかりますが、Nature Remo Eシリーズを使えば1か所に挿すだけで家中の消費電力量をチェックできます。
家電をコントロールするNature Remoと組み合わせれば、赤外線コントロールのみでは把握しづらかった、きちんと動作しているか。電力消費量を元に電力消費量が上がったら動いている、と確認もできます。Nature Remoの補助にもオススメです。
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