今夏は「12万年ぶりの暑さ」なんて言われているほどの猛暑。筆者もまるで外出する気が起きません。それでも取材依頼は来ますし、できる限り行きたいのですが、かなり億劫です。
そんな中、役に立ちまくっているのが「着る冷房」ことREON POCKETです。冬も一応カイロ的に使えます。ちなみに冷温だからREON。VAIOやEdyほど壮大ではないですが、Sonyらしく良い命名感覚ですね。
今年はシリーズ最新作REON POCKET 4が出ていますが、筆者が使っているのはREON POCKET 2です。2021年夏に購入したのですが、数回使っただけで専用ネックバンドがポッキリ折れる脆弱ぶり。
すぐネックバンドを家電量販店で注文したのですが、1ヶ月間取寄中のまま在庫なく発送されず、記事で紹介する機会を逃してしまいました。
2022年に新たなネックバンドを購入し、ちょくちょく使っていました。暑すぎる2023年の夏は、それはもう大活躍です。本機が存在しなかったら一切家から出てないと思います。
通電させると片側が冷えて反対側が温まる特性を持つ半導体「ペルチェ素子」を活用。首元に当たるステンレス冷却部をペルチェ素子で冷やし、首元を冷却!これがけっこう冷えるんですよね~。気持ちいいです。電子機器の放熱から着想を得た着るクーラー、面白いです。
でも反対側は温まるってことは、周囲が暖かくなって不快になるんじゃないの……?と思うところですが、これはファンによって排熱する仕組み。
なんか冷たくないな、と思う要因はいくつかあるのですが、そのうちのひとつが冷却不足。服の襟が邪魔になって排気がうまく行っていない場合は全然冷たくなくなります。その時は排気口を意識して再配置しましょう。
ファンの音が気になるかどうかは周囲の環境や個人の感覚に大きく左右されます。外では全く気になりませんが、静かな自室では少し気になります。筆者は屋外での使用がほとんどであるため特に問題はありません。ハンディ扇風機を持つよりスマートで静かです。
ただ冷やし続けていると、徐々に感覚がなくなってきます。そこでおすすめなのがWAVEモード。冷やすのと冷やさないのを交互に繰り返すため、持続的に冷えている感覚がします。
スマホアプリで制御はできるのですが、ペアリングが切れていたりちょっと怪しい感じも。いちいち細かく設定するのも面倒なので、最後に冷却レベル最大・WAVEモードにしてからはスマホアプリを開かずに運用しています。センサーによって着脱を判定し、つけたら冷却、外したら冷却停止なので、これで特に問題はありません。電池残量がわからないぐらい。
電池が持つのは2時間ぐらいでしょうか。ちょっと外出する分には十分ですが、あまり持ちません。駆動時間が伸びている最新機種を買うべきです。ただそれでもREON POCKET 4でも冷却レベル4で持続時間は公称値4時間ほどなので、物足りない人もいると思います。いずれのモデルにしてもモバイルバッテリーで給電しながら使うのが良いと思います。駆動時間を気にせず利用できます。もはやモバイルバッテリー接続での運用を基本とすれば、スマホアプリを開く必要性もありません。USB Type-C端子が側面部でシャツ内を這わせる時に違和感があるので、L字型端子のケーブルだとより快適だと思います。
YouTuberはともかく大手商用媒体でさえもしばしば本機を熱中症対策製品として推奨していますが、これらは誤った情報で、当然ながら体感温度を下げるだけであって根本的な対策にはなりません。あくまで日差しを避ける、十分な水分を補給する、ほどほどの塩分(ナトリウム)を摂取するといった基本的な対策をしっかり行った上で、補助的に使うべき製品です。環境省の公開する熱中症対策を確認してください。
新しいネックバンドも好調で、今のところ折れる様子はありません。うまく活用して、この地獄のような猛暑を乗り切っていきましょう。
ただし最大の問題は、需要に対して供給不足でなかなか在庫がないことです。安定供給して欲しいですね……。
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