総務省の諮問機関「電波監理審議会」は、各社の4G基地局の開設計画について、原案を承認。総務省はこれを踏まえ、条件を付した上で周波数を付与することを正式発表しました。
楽天が申請していた1.7GHz帯(1730~1750、1825~1845)は、無事楽天へと正式に割り当てられることになります。
今回の決定により、楽天モバイルネットワークはMNOとなります。国内第4の携帯キャリアが誕生することになります。
なお、総務省が認定にあたって付した条件は計10個ですが、このうち4個が楽天に対してのものとなっています。やはり原則は自前でのネットワーク整備であり、電波を他社のローミングで補完することが想定される楽天に釘を刺す形です。
- 他の既存事業者のネットワークを利用する場合においても、携帯電話事業者は自らネットワークを構築して事業展開を図るという原則に留意すること。
- 特定基地局の円滑かつ確実な整備のため、基地局の設置場所の確保及び工事業者との協力体制の構築に一層努めること。
- 特定基地局その他電気通信設備の適切な運用のため、無線従事者など必要な技術要員を確実に確保、配置すること。
- 競争に伴う経営環境の変化が生じた場合においても、設備投資及び安定的なサービス提供のために必要となる資金の確保その他財務の健全性に留意すること。
かつてイーモバイルも、サービス当初はドコモ回線のローミングでエリアを補完していました。
楽天は各電力会社と協力し、自前の携帯電話基地局を整備する方針です。正式サービスは2019年10月に開始される予定。
市場を寡占する大手携帯会社が足並みを揃えるおかげで、サービスは横並びとなり、ユーザーの逃げ場がない、そんな状況が長らく続いてきましたが、楽天の参入によってそのような状況が突き崩されることに期待したいです。ただ、ここまで携帯大手キャリアが整備してきたエリアによる先行者利益を今から後追いして突き崩すのは至難の道のりであることも事実。冷静に今後の展開を注視する必要がありそうです。
楽天の携帯事業 https://t.co/BAeWQK6M1D
— すまほん!! (@sm_hn) 2018年4月9日