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iPhone 14 Pro ファーストインプレ。

 Apple直販にてiPhone 14 Proを購入しました。

 スマートフォンやカメラ機能ではハイエンドAndroidが先行、フォームファクタも多様であるので面白いのですが、iPhone自体はそれほど面白くないので買わなくてもいいかと思っていたのですが、ARで先行、3Dスキャンを楽しめるAppleのLiDARセンサー搭載機の最新モデルとして、購入しておきました。

 とはいえ外観に魅力や変化がないかというとそういうわけではありません。まず新色の紫色は良いですね。大きくなったカメラ突起が印象的です。

 Xperiaシリーズを彷彿させます。それほど濃く青色に近いわけではなく、手持ちだとXperia 1 IIIぐらい控えめな紫に近い印象でしょうか?

 筐体寸法など全体的にはiPhone 13 Proから大きな変化はありません。背面は防指紋のすりガラス調、側面はステンレスで光沢。ホールド感なども特に変わっていません。

 異なるのがカメラ突起。かなり大きくなりすぎている点が気になります。保護ケース等の対策が必要かもしれません。

 やはり目を引くのがノッチ。ノッチ部分が楕円形のパンチホール「Dynamic Island」に変化しています。

 これにより画面表示領域は増えた印象になっていますが、実際にはそうでもありません。Dynamic Islandがノッチよりもさらに下まで侵食。ブラウザで同じページを開いて二台を並べるとわかりやすいと思いますが、下にせり下がることで表示量はわずかに減っています。

 ただDynamic Islandの演出には唸ります。再生中の音楽や動画を示す黒い領域となっており、タップすると拡大します。大したものではないところを、ソフトウェアやデザイン、アニメーションによって楽しく便利に新しく見せてくれる、こういうところにApple製品の魅力の凄さがあります。SamsungやZTEなどが発展途上の画面下カメラで努力しているのをあざ笑うかのようです。

 有機EL LTPO 1-120Hz可変駆動とロック画面AOD常時表示など、ハードウェアを活用した見せ方は流石Appleだと感心させられるものの、AOD自体はAndroidがとっくに取り組んできた部分でもあるので、それほど大きな感動はありません。

 カメラセンサーは大型化したものの、夜景のハイライトが飛ぶなど一流ハイエンドAndroid機に劣ります。一方、動画の手ぶれ補正は非常に優秀で、引き続きAndroidに対して優位性のひとつです。総じてこれまでの傾向は概ね維持されています。作例がたまったらまた改めて記事を公開する予定です。

 衛星通信での緊急通報対応や、自動車事故を自動検知して画面を触らず緊急通報は素晴らしい試みであり、iPhoneへと囲い込んだユーザーをさらに盤石に惹き込み続ける可能性があるものの、前者は米国とカナダでのみ先行展開、後者は日本では「緊急通報先が警察110番なのか、海保118番なのか、救急119番なのか、手動で選択する必要がある」という馬鹿げた仕様により機能の価値が毀損されています。

 eSIMオンリーという仕様も米国版のみなので、日本のeSIM普及の起爆剤にはならないでしょう。

 「ノッチが変わる!」という印象的な出来事を伴うアップデートから得られる期待感に比して、小粒な変化だなあと思ってしまうところです。優れた動画撮影能力やAppleProRAWのポテンシャルを活かしきれないUSB2.0のLightningというボトルネックもそのまま。あくまでiPhoneユーザーが買い替える最新上位機種、AR開発機として必要な人が買う最新機種です。

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