Googleが2027年に発売予定の低価格モデル「Pixel 11a」とタブレット「Pixel Tablet 3」において、AI性能を制限したTensorチップの採用を検討していることが明らかになりました。Android Authorityが伝えています。
この情報はGoogleの内部資料から判明したものであるようで、同社のgChipsチーム(チップ開発部門)が次世代プロセッサ「Tensor G6」の展開計画を進めていることを示しています。
この計画によると、Tensor G6は「Premium ’26」と「Base ’26」、さらに「Fold ’26」というデバイスにて搭載されるとのこと。
それに加えて、おそらくaシリーズ、さらに言えばPixel 11aのことを指すであろう「Entry Phone ’27」や、字面で何も隠せていない「Tablet Pixel ’27」もTensor G6を搭載するデバイスのリストに含まれているようです。
特筆すべき点は、Pixel Tabletシリーズは2年単位で新製品を販売するサイクルになりそうな点。現在のPixel Tabletは2023年に発表されており、Android Authorityによれば2世代目は来年の発表を予定しているようで、初代から2代目の間に空いた2年のサイクルが確立するとみています。
一方、Pixel Tablet 3やPixel 11aなどの廉価モデルに搭載されるTensor G6は、AI処理に用いられるTPU(Tensor Processing Unit)の機能を一部制限したモデルとなるようです。これは製造工程で生じた欠陥チップを廃棄せずに有効活用する施策とみられ、結果としてAI処理性能に差が生まれる可能性があるとのことです。
ちなみに、このように一部に欠陥の生じたチップを利用するのはよくあることで、例えばパソコンのCPUにおいては、CPUコアのうちの一部が正常に動かない場合にそのCPUコアを無効化し下位モデルとして販売しています。
あくまで2027年と遠い未来の話であるため、途中で計画が変わってしまう可能性も十分ありますが、逆に言えば、チップの差別化により価格上昇が止まらないPixel aシリーズが原点回帰する可能性もあるということです。
今後の情報に注目したいところです。