最近、PFUのキーボードHHKB(Happy Hacking Keyboard)の旗艦級モデル「HHKB Professional HYBRID Type-S (JIS/墨)」を愛用しています。
筆者はこれまで東プレ「Realforce R2」や「ThinkPad TrackPoint Keyboard II」を利用してきましたが、ここにきてHHKBに切り替えたのはなぜか?
はっきり言って、静電容量無接点方式を採用し高い打鍵感を持つRealforce R2にも、どこでも使えるThinkPadトラックポイントキーボードにも満足しています。
しかしRealforce R2の高い打鍵感をどこでも使えたらどうか?無線通信に対応した小型軽量なキーボードが存在すれば、それが実現できます。
そんな製品がまさにHHKBなのです。
HHKBのキースイッチは東プレの静電容量無接点方式。金属接点のような従来方式と比べて、静電気で判別する静電容量無接点方式は耐久性に優れ、チャタリングも発生しません。
実際の打鍵感も「スコスコ」と独特で軽快、病みつきになります。メカニカル等と比べると静粛性にも優れているので、喫茶店や新幹線、取材現場等の様々な場面でも利用できます。長時間疲れずに、気持ちよく文字入力が可能です。
こだわりや敷き詰めるために、やや変わったキー配置をしている部分もありますが、使っていくうちに慣れて、キーを見ずに高速にブラインドタッチできるようになってきました。
USB接続(Type-C)だけではなくBluetooth接続に対応。有線接続はFn+Ctrl+0、無線接続はFn+Ctrl+1~4キーで切り替え。4台の機器をペアリングしておき、適宜切り替えることが可能です。無線関連で特に不調をきたしたことはなく、文字入力をする分には遅延を感じることはありません。マルチデバイスで快適に利用できています。
小さいとはいえ厚みはあるので「これを持ち運ぶなんて」と思うかもしれませんが、筆者が常用する鞄には入ってくれました。
自宅でも外でも、本機を膝上に置いて使うのが楽な姿勢で作業ができて良いです。外ではVAIO Zを組み合わせて使うことが多いです。個人的には捗ります。
家でも外でも、機種を替えても同じインターフェイスで入力できるのは大きなメリットだと感じます。また、ノートPCは買い替えたらキーボードも新機種の配列に慣れ直す必要がありますが、HHKBならそういう機種転換もある意味ではスムーズ。これはHHKBの根幹にある「騎手は、馬は捨てても鞍は捨てない」の思想そのものです。
「アメリカ西部のカウボーイたちは、馬が死ぬと馬はそこに残していくが、どんなに砂漠を歩こうとも、鞍は自分で担いで往く。馬は消耗品であり、鞍は自分の体に馴染んだインタフェースだからだ。いまやパソコンは消耗品であり、キーボードは大切な、生涯使えるインタフェースであることを忘れてはいけない」
通常のキーボードと、薄型でかばんに入れやすいThinkPadトラックポイントキーボードを使い分けるのはアリなのですが、あえてこれらを全部HHKBでまかなうことにも大きな美点があります。
在宅勤務など様々なシチュエーションで利用できるHHKB Professional HYBRID Type-S。おすすめです。