米Wall Street Journal紙は、中国の証券当局が小米科技(Xiaomi)に対して中国本土市場への株式上場を求めていると報じました。
情報源は、事情に詳しい関係者筋。Xiaomiは今年後半、新規株式公開(IPO)で今年最大規模の100億ドルを調達するとみられます。
Xiaomiは中国本土と香港の株式市場への二重上場を検討中であるものの、計画は変更される可能性があるとしています。
中国の株式市場は、中国本土のA株・B株、香港のH株に分かれています。中国本土の株は上海証券取引所や深圳証券取引所に上場。このうちB株は海外投資家向けで、2002年に導入された適格外国機関投資家制度による海外機関投資による投資が認められています。
Xiaomiは中国本土にてHuawei、Oppo、Vivoといった中国メーカーの猛追を受けて、中国国内のシェアは失墜。苦境に立たされていましたが、インドやロシア市場に進出。この国外進出によって、昨年から75%増の9200万台の世界出荷台数を記録する大成功を収めました。中国株に投資している投資家にとっては魅力的な銘柄となりそうです。
ただしXiaomiは市場シェア・出荷台数において大きな記録を残す一方で、それらは利益率の高いハイエンドモデルではなく、中下位モデルが主であり、必ずしも大きな利益を得ているわけではないという点には注意する必要があります。
世界的にはSamsungやAppleといった高級ハイエンド機で成功しているメーカーが高いリターンを生み出しています。この2社は世界のスマートフォン市場の利益の80%を占めているとの観測もあります。投資家はXiaomiの株にどのような値段をつけるのでしょうか。見ものです。