筆者は8月末に、人生初の折り畳みスマホとなるGalaxy Z Fold6を購入したのですが、そこで最も悩んだポイントがケースの選定です。これは折りたたみスマホという性質上、これまで愛用していた手帳型ケースをつけての運用がとても難しくなった一方で、手帳型ケースによる恩恵を手放したくないという気持ちがあったため。
ワガママとも言える自分の要求を満たすべくあれこれ試行錯誤した結果、何かしらのケースをつけないと落ち着かなかった心持ちが変化し、スマホケースをつけずに行動する裸族へと変わり果ててしまいました。とはいえ現状の運用にはとても満足しているので、現在の筆者の構成を紹介します。
理想
そもそも、筆者が手帳型ケースを愛用していた理由からお話しすると、そのほとんどが「各種カードを入れられるから」という点。筆者は田舎暮らしであるため、いつでも何らかのカードの携帯が必須でした。
モバイルSUICAやICOCAはエリア外の定期券購入に当然対応していないため電車通学時代はICカードが必携でしたし、自動車通学を始めるようになってからは免許証を常に持ち運ぶ必要があります。
財布に入れればいいじゃないかという話もありますが、キャッシュレス化が進む現代、財布を持ち運ぶという行為そのものが億劫。スマホだけ持ち歩いたらなんでもできる、田舎においてそうするためには最低限のカードの持ち運びを行える手帳型ケースが必要という話です。
しかし手帳型ケースには問題も。なにせ折り畳みスマホですし、重量や持ちやすさにおいて普通のスマホより厳しくなるのは目に見えています。そんなわけで、筆者は当初以下の要件を挙げて適切なケースを探していました。
- 重たい本体を快適に持つためのスマホリング
- カードをある程度入れられるもの
- せっかく折り畳みスマホを買ったんだから、大画面をどこでも楽しめるようなスタンド
そうした条件に合致するものを数時間もの間密林を駆け回り探したところ、「MagSafe対応スタンド&カード入れ」を使うという発想に至りました。もちろん、Z Fold6にはMagSafeなんてないので、古いiPhoneをMagSafeに対応させるプレートを同時に購入。
こいつの存在により、筆者が要求していた条件のほとんどを一気に満たせます。当然カードは入れられますし、スタンドとしても利用可能。スマホリング代わりのグリップもありますが、後述する理由でほとんど使っていません。
当初はクリアケースを購入して使用していましたが、これものちに伝える理由によって使わなくなりました。
現実
さてスタンド兼カード入れにMagSafe化プレート、そしてクリアケースが届き、「ぼくのかんがえた最強のこうせい」が完成したところですが、これがかなり満足度の高いものでした。
カードを入れられる枚数は少ないものの、最低限必要な免許証と学生証、そしてもしもの時のための紙幣2枚程度は余裕で入ります。フラっと寄った場所でたまたま見つけた現金限定のラーメン屋などで便利です。
スタンドとしての役割も十分に果たしており、画面を閉じた状態で立たせることはもちろん、大画面を縦横どちらでも立たせることが可能。ながら作業で動画を見たい時、人に見せたい物や動画があるときにとても重宝します。
また、折り畳みスマホはどうしても重たく、展開時には一般的なスマホと違って握れる部分がないため、重さが親指の付け根などに集中しがち。しかしスタンドをくっつけていれば、展開時でも人が握ることができる出っ張りがあるため、変な持ち方になることなく楽に使用できます。バルミューダフォンみたいなもんですね。「スタンドそのものがグリップになる」という理由から、スタンド側についているゴムバンドは使わなくなりました。
一方で、次第にケースの存在が使用する上でのストレスとなり、ついにはMagSafe化プレートを本体にシールの上から貼ることによって裸族運用を好むようになってしまいました。裸族の原理主義者がいるのかは知りませんが、あくまでケースをつけていないので裸運用と言っても差し支えないでしょう。人間に例えると裸でカバンだけ掛けてるみたいな状態かもしれません。
ケースが邪魔になった理由のは主に2点。シンプルに手に持った感触が悪くなること、そして折りたたみスマホの構造に起因するサブディスプレイが使いづらくなるという問題です。
クリアケースはシンプルで軽いものを選んだはずですが、装着すると圧倒的に持ちづらくなってしまいます。これは普通のスマホでも同じはずなのに、折り畳みスマホにおいてはそれが顕著に感じてしまいました。
そして構造上の問題について。背面カメラがあるメインディスプレイ側はなんら問題ありませんが、サブディスプレイがついているほうのケースは、どうしてもフレームだけを保護する構造となってしまい、その素材も堅いものになってしまいます。それによって、装着時にフィルムが傷ついたり、戻るジェスチャーの操作が行いづらかったりといった問題が起こってしまいます。
仕組み上仕方ないのですが、ヒンジ側の画面を守るための保護ケースがとてもうすくたわみやすい構造となっており、これがストレスでした。
そうしたストレスが積み重なって、一度はほかの新しいケースを購入し、試してみました。しかしそのケースもそういった不満点は全く変わらなかったため、もうあきらめて裸族運用としてみたところ、これが妙になじんでしまい、晴れて裸族の仲間入りをしてしまった……というわけです。
そして、予定調和
この運用にとても満足して数か月したある日、文化祭の観客席のパイプ椅子に腰かけようとしたとき。座った際にポケットから滑り出したスマホくんは、30~40cm程度下のアスファルトめがけて落下してしまいました。あ~あ。もはや完全なる予定調和、おやくそくです。
実は筆者、これまでスマホを落として大惨事に至ったことはありませんでした。手から滑って1.5mぐらいの高さから落としても、ディスプレイ表面に薄い傷がつく程度。正直、スマホを落とすという行為、そしてケースの重要性をナメていたのでしょう。
画面やヒンジに問題は一切発生しませんでしたが、側面に打痕キズができてしまいました。これ2年後に返却する奴なんですが、ここからでも入れる保険ってありますか?スマホ購入時からワランティ少額短期保険の「スマホケ」には破損オプション込みで加入していますが、返却前に何とかして修理しておいたほうがいいのか、それともそもそも修理ができないのか、もはや調べるのが面倒で放置しているフシはあります。誰か教えてください。
総評
結局ケースを使わなくなったとはいえ、MagSafeスタンドを有効活用する今回の構成には非常に満足していますし、広くおススメできるものだと思っています。カード入れを必要と思わない方でも、グリップ代わりやスタンドとしての活用方法は一度試してみるべきです。
以下、Galaxy Z Fold6で同様の構成を試したい人へ向けた簡単なアドバイスです。ご参考までに。
- MagSafe対応化プレートはワイヤレス充電位置よりも少し下に貼ることを推奨。スタンドを90度以上開いた際にカメラの出っ張りと干渉し外れます。多少下に貼ることで相当開けないと干渉しないようになります
- プレートを本体に直貼りする際は、プレートがデカいものか端末直貼り用のシールが付属しているものを選ぶべき。どちらも見た目はよくないかもしれないが、細いと粘着が弱くはがれやすいです。
- 最初からMagSafeプレートが付いているケースもあるが、カメラの出っ張りがある場合、やはりスタンドを使う際には干渉する上に位置が調整できないので推奨できない