Galaxy S25シリーズが1月23日に発表され、日本でも2月中旬以降に携帯三社での発売が告知されました。本記事ではS25 Ultraを中心に、発表会で明らかになったカメラの進化を発売前に確認してゆきます。
Index
ハードウェア
まずハードウェアについて、S25 UltraはS24 Ultraから超広角カメラが変更。1200万画素だったイメージセンサーが5000万画素の高画素仕様になりました。
iPhoneも16 Proで超広角カメラが5000万画素になったため、それに追随する形となります。これにより、広角と光学5倍望遠と同様に5000万画素の静止画撮影や、8K 30fpsの動画撮影が可能に。
センサーサイズとf値は公式サイトに記載はありませんが、GSMArenaのスペックと作例情報から、1/2.5型でf/1.9のであると思われます。センサーサイズが変わっていないのは残念ですが、レンズ設計は変更され明るくなっているようです。
発表会では、接写での撮影に加え、水中撮影にも適しているとアピールしています。
S25無印/+のハードウェアについては残念ながら特に言及なく、大きな進化はなさそうです。
写真撮影の進化・新機能
次世代AI ProVisual engine
S24シリーズで登場した包括的な画像処理システムであるPro Visual engineが更新。被写体認識エンジンが高度なAI学習により進化し、被写体に加えて環境の照明を認識するようになりました。これにより、肉眼で見たままの自然な肌の色や質感を捉えることが可能だといいます。
また、センサーとProVisual Engineの一体化により、高速撮影時にも高画質な写真撮影が可能に。動いている被写体も鮮明に撮影することができるとのこと。
仮想絞り機能
S25シリーズでGalaxyで初めて仮想絞り機能を追加し、一眼レフの可変絞りのF値に基づいた調整が可能に。iPhoneやXiaomiなどのスマホでは従来からF値を基準とした調整が可能でしたが、Galaxyもここにきて実装することになりました。Expert RAWモードで利用できます。
デュアルカメラベースの深度マップ情報を利用し、浅い深度でも自然な深度表現が可能になったとのこと。
また、絞り値に応じた様々なボケ画像をAI学習することで、一眼レフと同等のボケ表現を行うといいます。
さらに、Expert RAW撮影後のRAW画像編集もOne UI 7.0で改善され、露出・コントラスト、ハイライト・シャドウ、彩度、色温度などの調整やノイズ除去が端末上で簡単にできるようになりました。
AI活用のフィルムスタイルフィルター
S25シリーズでは、フィルム写真のディープラーニングによって開発されたフィルタ機能が利用できます。
さらに、お気に入りの自分の写真を元に、カスタムフィルターを作成可能。高度AIが写真の色調・彩度・明るさを認識し、パーソナライズされたフィルタを自動で作成してくれるとのこと。
それだけでなく、コントラストや彩度などのパラメータに加え、フィルムのようなノイズ加工を調整することで、自分好みのフィルタを作成することも可能です。
新しいAI機能
AIによるスペースズーム
Galaxy S25 Ultraでは最大100倍のデジタルズームが可能ですが、100倍撮影時の画質がAIの力で向上。超解像技術により、100倍でもディテールが崩れていない写真を記録可能になりました。
ただし明記はされていませんが、生成AI技術を利用している可能性があるため、注意が必要です。
ベストフェイス編集
モーションフォトを活用したAI機能として、ベストフェイス機能が利用可能に。モーションフォトでの被写体ごとの顔をAIが認識し、3秒間での表情を分類。そして、ユーザーが分類された表情を選ぶことで、その表情が写真に合成され、全員の表情が良い写りになる写真を作成可能です。
集合写真では誰かが目をつぶってしまうことはありがちですが、この機能を使えばそうした失敗を防ぐことができます。
また、モーションフォト機能自体も強化されており、プリ録画機能を実装。撮影ボタンを押す1.5秒前の映像から保存することが可能になりました。
オーディオ消しゴム
動画撮影をした時に、他の人の話し声や風の音といった雑音が入ることはよくありますが、それを解決するオーディオ消しゴム機能が登場。AIによりオーディオを音源別に分離し、それぞれの音源からユーザーが望むものに編集可能になります。
音源の種類は、音声、音楽、風、雑音に分類され、さらには雑音は検出結果に応じで群衆、自然、ノイズとして表示されます。そして、それぞれの音量を調節することができます。各音源は減らすだけでなく、大きく調節することも可能。自動での騒音低減機能もあります。
リマスター
ギャラリーでのAI編集機能としてリマスターが追加。
AIが画像における問題を検出し、画像のぼやけや、照度不足、逆光状況なの要素を分析。その分析結果に基づいて、ぼやけ補正や照度の補正、ノイズ低減などの補正を反映させることが可能です。最大3つの補正機能を同時に適用できます。
また、300万画素以下の低解像度写真をAIアップスケーリングにより高解像度化する機能も実装されています。
動画撮影
S25シリーズでは夜間動画撮影を強化。動く被写体と被写体を正確に検出し、それぞれの被写体に対して最適なノイズ除去を行うことで低照度でも鮮明な動画が撮影可能であるといいます。
HDR動画撮影も進化し、より鮮やかでリアルな10bitの色深度での撮影に対応。HLG、HDR10、HDR10+の形式をサポートしています。
そして、Galaxyで初めてLog撮影に対応。人の目の性質に沿ったデータへの変換により、データ量を抑えながら広いダイナミックレンジでなおかつ広い色空間での撮影が可能に。
撮影されたデータはそのままだとコントラストが低くぼやけたなりますが、それを自然な色表現で表現するためのLUTを実装し、ユーザーは簡単に標準カラーに変換可能です。
PCに接続すれば、DaVinci ResolveやPremiere Proなどの編集ツールでの自由な編集もできます。
8K 30fpsや4K 120fpsなど撮影モードでもLog撮影に対応し、10bit HEVCコーデックで記録されます。
カメララスペック表
S25/S25+ | S25 Ultra | |
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SoC | Snapdragon 8 Elite for Galaxy | |
広角カメラ | 23mm 5000万画素 1/1.57型 1.0μm f/1.8 OIS |
22mm 2億画素 ISOCELL HP2 1/1.3型 0.6μm Super QPD f/1.7 OIS |
超広角カメラ | 13mm 120° 1200万画素 1/2.55型(計算値) 1.4μm f/2.2 |
13mm 120° 5000万画素 JN3 1/2.5型(計算値) 0.7μm f/1.9 AF マクロ |
望遠カメラ |
光学3倍:70mm 1000万画素 |
光学3倍:69mm 1000万画素 IMX754 1/3.52型 1.12μm Dual Pixel f/2.4 OIS 光学5倍:112mm 5000万画素 |
光学2倍相当ズーム 光学10倍相当ズーム |
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インカメラ | 25mm 1200万画素 Dual Pixel S3K3LU 1/3.2型(計算値) 1.12μm f/2.2 AF |
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ビデオ | 最大4K 60fps/8K 30fps | 最大8K 30fps 4K 120fps スローモーション |