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iPhone中国国内シェア首位!理由は「個人情報保護」だとの声もあるが……

 日本勢は言うに及ばず、サムスンも苦戦している中国市場で、このほどAppleが数年ぶりの「トップシェア」に。

 華為(Huawei)が米政府からの制裁を受け、愛国的な機運が高まると、それまでAppleシンパだった環球時報編集長もスマホをiPhoneから華為に買い替えている状況を考えると、「Appleは『米国ブランド』としてヘイトを集めているのでは?」という見方のある一方、「そうはいってもiPhoneはメイド・イン・チャイナだしなあ……」と、なんとも複雑な立ち位置ですが、「トップシェア」には驚かされました。

 iPhone13は、なぜ中国市場で売れているのでしょうか?西側だと「Appleはユーザープライバシーを守っているから」との分析もありますが……。中国メディアの反応を観測してお伝えします。

iPhone13予想以上の快進撃

 12月13日に中国「華爾街見聞」が伝えたところによると、今年11月の中国国内スマホ市場の販売シェアはAppleが26.5%で首位、以下、2位vivo16.5%、3位小米15.8%、4位OPPO14.1%、5位栄耀13.5%という結果に。

 ここからは、中国「雷科技」の解説。Appleの販売台数が高いのはわかるにしても、予想外だと言います。iPhone 13シリーズは発売からまもなく、一部モデルは供給不足の状態があることから、中国市場での販売台数1位になるのは来年Q1と見ていたとのこと。

 もう一つ予想外だったというのは、小米とOPPOの変化。CINNO Researchの10月販売台数のデータでは、Appleが中国国内首位、2位OPPO、小米は5位まで落ち込んでいたのが、11月には3位まで持ち直しています。これについては、小米が価格競争に打って出たのと、栄耀が10月11月と新モデルがなかったことが原因ではないかとのこと。

iPhone躍進・華為脱落

 網易のニュースアカウント、「烦人的李狗蛋」によると、iPhone躍進最大の理由は、華為のスマートフォンが脱落したこと

 華為は米政府による制裁でチップの調達が困難なことから、2021年は一般消費者向けの5Gフラッグシップを発売しませんでした。

 今年Q2には小米がグローバルシェア第2位をとりましたが、販売台数の牽引役になったのはミドルレンジモデルの紅米で、Q3には再びAppleの後塵を拝しています。iPhone13の競争相手となるはずだった華為Mate50も発表されるに至らず、Appleには競争相手がそもそもいなかったと指摘します。

ブランドとOSで中国勢より一日の長

 次に、iPhone13自身の「品質」も勝因。iPhone13はハード面で見ると、多くの中国国産スマホに劣りますが、ブランド価値とシステムで盛り返しているといいます。

 特にスナドラ888が発熱で評判が悪い分、A15チップは発熱と電池効率の面でバランスがとれていることから、好感されているようです。

 また、IOS15についても、安定性とサクサク感がIOS14から大幅に向上していると高評価。加えて、発売開始価格も予想より低かったことが、爆発的な販売台数につながったと分析しています。

ユーザープライバシー重視の姿勢が好感?

 中国市場でiPhoneが躍進した理由として、他には「ユーザープライバシーを重視するブランドイメージが好感したのでは」との指摘が、日本でされているそうです。

 「中国人一般って、そんなにプライバシー重視して生活してるか?小学校の宿題は保護者WeChatグループに投げるみたいな、平成初期の日本よりガバガバな個人情報管理意識でしょ?」

 と、納得がいかなかったのですが、ニュースを一通り見たり、関連ワードで検索したりしてみました。結果、iPhoneの躍進や魅力について書いてある記事に「ユーザープライバシー」について言及している例はほとんど見当たりませんでしたが、「iPhone ユーザープライバシー」とか、「Apple 個人情報保護」で検索すると、言及している記事は見つからなくもないが、ユーザープライバシーとiPhoneを主題に据えた記事は見当たらない、という感じでした(米カリフォルニア州などでの不当競争防止法違反記事は見つかりましたが)。

「個人情報保護なら魅族」?

 「個人情報保護」と「スマホ」の組み合わせでは、「ユーザープライバシー保護ならiPhoneより魅族!」という11月の記事が、いくつか引っかかりました。

 なぜ11月かといえば、「個人信息(情報)保護法」が11月1日に施行されたので、それにあわせた「魅族」のステマ記事だと思います。

 「今まで個人情報保護法なかったの?!」と少し驚くところかもしれませんが、中国では社会秩序の維持という公法的な意味合いや消費者保護といった観点から個人情報取扱事業者に対する義務と罰則を定めていたところ、今年1月1日づけでの「民法典」施行(これも「今までなかったの?!」ですが、「民法」という名称の法律はありませんでしたが、契約法だの婚姻法だのが個別に制定され「民法」と総称されていました)によってプライバシー権が私権として明文規定が置かれたため、それと平仄を合わせるために今回の法制定となったようです。

 それはともかく、これは完全に私の個人的な感想ですが、「アップル信者って、iPhone5sに指紋認証が搭載されたときも、プライバシー重視する姿勢はさすが!やっぱりiPhoneがナンバーワン!!って言ってたよなあ。ホッカイロことARROWSなんか指紋センサーだけじゃなく虹彩認証までとっくに積んでただろ」と思いました。

まとめ

 引用元以外にもざっとiPhone躍進についてのニュースに目を通しましたが、「華為以外の国内メーカーフラッグシップは力不足」「A15の出来が良い」といった論評が大勢でした。消費者はそんなに複雑にものを考えないので、こんなところだと思います。

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