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噂:ファーウェイ、独自プロセッサを再び製造か。プロセスルールはどうなる?

 一度は、スマートフォンのシェアで世界1位になりかけたファーウェイ。しかし、米国による禁輸措置の影響で、端末にAndroid端末では必要不可欠と言っても過言ではないGMS(Google Mobile Service)を搭載できなくなっただけでなく、「Kirin」チップも製造できなくなり、急速にシェアを落としました。

 独自のHMS(Huawei Mobile Service)を開発したり、端末を5G対応にさせるケースを作ったりと起死回生のチャンスを狙うファーウェイですが、どうやら今度は新しいチップセットの自社開発をテストしているようです。

 ファーウェイ関連の情報に精通するHuawei Centralによると、同社は中国国内の半導体企業やパートナーと連携し、独自のチップセットを製造しているとのこと。

 元々、多くのファーウェイ端末に搭載されていた「Kirin」チップは、同社傘下のHiSiliconがTSMCからの半導体供給を受け製造していました。制裁が課されてからは、5G非対応のMediaTek・Qualcomm製SoCを採用。一方で、同社は2022年に総収益の22.4%に上る1427億元(約2兆8000億円)をHiSiliconに対して出資しており、自社および自国内でのSoC製造を目指して半導体関連事業の研究開発を強化していると予測されています。

 SoCにおいて、回路幅は処理能力に大きく影響します。現在、SamsungやTSMCは4nmプロセスでの量産体制を確立しており、3nmプロセスでの製造に向けて開発中。7nm以下の回路幅でチップを製造するには、人間の髪の毛の数分の位置にも及ぶシリコンウエハー上に回路設計を行うことができるEUV露光装置の存在が必要不可欠ですが、中国では禁輸措置の影響でこの装置を輸入することができません。

 ただ、2022年には中国半導体最大手のSMICが、このEUV露光装置なしで7nmプロセスによるチップ製造を実現したとの情報もあり、TSMCやSamsungといった他社製品の模倣や多額の投資によって自国内での製造技術が以前よりもかなり高まっているのも事実。

 ファーウェイがどの回路幅でチップを製造するかなどの詳細はわかっておらず、かつ開発において低い歩留まり率など多くの課題を抱えていることも容易に想像できます。Kirinチップが復活する日は来るのか、今後の情報に注目が集まります。

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