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噂:総務省の省令改正、MNOのみ規制か

 日本経済新聞は、総務省の携帯電話料金に関する省令改正案を報じました。それによると、解約金上限を1000円、端末値引きを2万円までに制限。ドコモ、KDDI、SoftBank、楽天モバイルは規制対象とする一方で、利用者100万人以下の事業者には制限を課さない方針としています。

 規制金額の妥当性はさておき、一般論として申し上げるに、解約金が安くなることは、多数のユーザーを抱えるMNO既存3社に不利、新規参入の楽天モバイルやMVNOに有利に働くことが予想され、競争促進に繋がるものと思われます。

 なお、在庫処分の場合は例外的に1円まで、周波数変更で使えなくなる端末の買い替えは0円までの値下げを認めるとのこと。

 また、長期ユーザーへのポイント付与や通信料割引といった囲い込みも上限を設けるとのこと。月額の上限は、年間に供与する利益の総額。

 サービスに不満だろうがMNP特価があろうが、乗り換えもせず文句を言い続けるだけの消費者の態度はどうなのだろうと考えると、長期ユーザーへの優遇を規制し他社・新規参入・中小事業者へ乗り換えさせるというのはアイデアとしては面白いと思う一方、筋としては政府がそこまですべきだろうか、とも。考え方としては、解約金を規制するとなれば、MNOが既存契約者を流出させないような策を取って市場の流動性が低下することが予想できるため、長期割の規制を考慮するということなのでしょうか。

 しかしMNOはポイントカードや光回線など多事業を展開していますので、当然ながらそういったもので複雑な還元や縛りを設け、既存契約者に対する新たな囲い込みを仕掛けてくるものと予想します。

 日経曰く省令案は市場を毎年度検証、商慣習是正や競争促進が確認されれば値引き制限を解除するとしています。歪んだ市場への荒療治は本来ガラケーの敗戦処理段階にでもやっておくべきだったろうと思う一方、5Gへの移行フェーズの足音が聞こえる今このタイミングですので、5G端末の安売り販売容認を例外へと盛り込む戦略的判断があってもいいだろうと思います。

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