Googleが、「Switch to Android」と呼ばれる、iOS向けの、iOSからAndroidへのデータ移行用アプリを開発中であることがわかりました。
これは、Googleの情報に詳しい9to5Googleが運営する、APK Insightの行った逆コンパイルによってわかったものです。
逆コンパイルとは、機械で実行するために機械語に変換されたコードを、人間が記述した時のコードに戻し、わかりやすくすることで、逆コンパイルを行うことにより、将来の機能を示すコードが見つかることがあります。
今回APK Insightチームが逆コンパイルを行なったのは、Googleが提供するAndroid向けシステムアプリ「データ復元ツール」です。このアプリには、最近アップデートが提供されていました。同チームがアップデートを解析したところ、「AppStoreから『Switch to Android』アプリを入手する」という記述が見つかったとのこと。この「Switch to Android」が、Googleが新たに開発するアプリの名称であることがわかりました。
また、予測可能な「Switch to Android」の大まかな仕様として、先程の記述の後にはデータ転送の手順が記されており、「Wi-Fi設定に移動し、指定されたネットワークに接続する」との指示。9to5Googleは、有線ケーブルによるデータの転送ではなく、Android上で構築したローカルネットワークを使用して、Android端末からWi-Fiを共有することでデータ転送を行うのではないかとも。
他にも、Android向け「データ復元ツール」のアップデート配信前と配信後で、説明文の多くに変更が加えられており、アップデート前は、転送可能なデータとして「SMSメッセージや連絡先など、より多くのコンテンツ」が挙げられていたのに対して、アップデート後は「アプリ、SMSメッセージ、連絡先」に変更されており、アプリが転送可能なこともわかります。
これに関して9to5Googleは、「アプリの転送がどのように機能するのかは明らかではない」とした上で、Google Playストア上で、有料アプリを除く、転送元のiPhone内に確認されたものと同等のアプリを自動でインストールできるようになっているのではないか、と予想。
現在「Switch to Android」アプリはAppStore上には存在しないものの、Appleが5年以上前からAndroid向けにデータ転送用の「iOSに移行」アプリを提供していることも考えると、Googleが同等の機能を提供を開始するのも時間の問題でしょう。