Appleが新しいFace IDの試験機を用いて、マスクやメガネ着用時の顔認証をテストしているとFrontPageTechが伝えました。

画像出典:FrontPageTech
情報元はAppleの従業員。それによると、AppleはiPhone 12に装着するケース型の新型Face ID試作機を使用し、従業員向けにテストを行っているとのこと。
画像は情報元の保護のため、75台の試験機の画像や映像をもとにレンダリングされたもの。センサー類の配置やサイズなどが以前リークされたiPhone 13のCADデータと一致していることから、それに搭載されるFace IDユニットだとFrontPageTechは推測しています。

画像出典:FrontPageTech

画像出典:FrontPageTech
このケースを装着したiPhone 12は、本体側ではなくケース側のFace IDを利用して認証を行う模様。未発表のiPhoneの代わりにケースを用いてテストを行う理由として、多くのデータを収集するために非常に大規模なテストを行っていることが挙げられています。
テストに参加している従業員にはマスクやメガネの着用が求められているとのこと。屋内外であらゆる種類のマスクやメガネを用いて、マスク着用 / 非着用や、マスクを着用しながらメガネ着用 / 非着用といった様々な条件のもと、かなり詳細にテストが行われているとしています。
注目すべきは、マスクを外した状態でFace IDを設定することが求められているという点。また、マスクとメガネ併用時の「あるある」と言える、メガネが曇った状態でのテストに重点が置かれているとも。
こうしたテストの内容から、将来のFace IDではマスクを着用していたり、そのせいでメガネが曇っていたりしてもユーザーを識別可能になるだろうとFrontPageTechは述べています。
テストが最近行われたものであることから、この機能がiPhone 13にすぐ搭載されるかはわからないと情報元は述べているとのこと。しかしFrontPageTechは、このテストにiPhone 13に搭載されるFace IDが使用されていると確信しており、将来のソフトウェアアップデートで提供される可能性があることを示唆していると言っても過言ではないなどとコメントしています。

画像出典:FrontPageTech
マスク着用時に認証不可能なFace IDしか搭載していない現在のiPhoneは、このコロナ禍での利用には適していないと言わざるを得ないというのが正直なところ。回避策としてApple Watchによる補助やPINコードを利用するといったものもありますが、根本的な解決には至っていません。
iPhone 13への画面内指紋認証搭載の可能性も低いと噂されていることから、そうした状況は続くと見られていましたが、今回伝えられた機能が実現すれば希望が見えてくるかもしれません。もちろんセキュリティ上の懸念はあるものの、それをAppleがどのように解決するのかも含めて楽しみに待ちたいところです。