Googleは、先日行われた開発者会議「Google I/O 2022」にて、既存の支払管理アプリ「Google Pay」のリニューアル版である「Google Wallet」を発表しました。
日本を含む40か国以上で登場する予定で、対応OSはAndroidとWear OS。
これまでのGoogle Payは、クレジットカード・電子マネー・ポイントカードといった、いわゆる「支払い関係のサービス」のみを一括管理するものでした。
Google Walletではそれらの機能に加え、飛行機の搭乗券やコロナワクチンの接種証明書、さらには車の電子キーやデジタルIDまで登録できるようになるとのこと。
Android12の時点で、BMWといった一部の車のカギをスマホで操作できる「Digital Car Key」が提供されていましたが、その機能がGoogle Walletに組み込まれる形になります。
またデジタルIDの登録は、Google Walletの主要機能の1つとしているようで、現段階では少なくとも運転免許証の電子版を登録できるよう、計画を進めているということです。
スマホで財布を管理するとなると気になるのがセキュリティ面ですが、その強固さに関してもGoogleは声を大にしています。情報の暗号化はもちろん、デジタルIDやワクチン接種状況といった機密データは、スマホ本体にのみ保存されるとのこと。そのため「Googleを含め誰かに漏洩する心配はなく、実際のスマホよりもはるかに安全」としています。
そのほか、もちろんGoogleのその他アプリとの連携が可能で、連携することでより便利に使うことが出来ます。例えば、Google Walletに搭乗券を保存しておけば、フライトの最新情報について自動で通知してくれたり、イベントチケットを登録しておけば、Google カレンダーを通してリマインダーとして機能してくれたり。
すでに各種機関と提携し、Google Wallet用のチケットやカードを作成する準備を進めているとのことです。
Googleは「実際の財布をスマホに完全置き換え可能にすること」を目標にしています。キャッシュレス化やデジタル化が主流になる一方、増えれば増えるほど管理が大変になるのが現状。Google Walletによって一元管理化が推し進められ、よりスマートに外出が可能になることを期待したいですね。