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米中貿易戦争の余波。グーグル、Androidを「RISC-V」に対応させる方針

 Googleは、Androidがオープンソースライセンスで提供・開発が進められているアーキテクチャのRISC-Vをサポートすることを宣言しました。Ars-Technicaが伝えました。

 AndroidのエンジニアリングディレクターであるLars Bergstrom氏は、RISC-Vのサミットにて、AndroidがRISC-Vに対応するためのロードマップを公開。正式なサポートは今後数年かかるとしていますが、同氏はRISC-VがArmと同等のプラットフォームになることを望んでいるとしました。

 Ars-TechnicaはRISC-Vのサポートに際し、アプリ開発者の負担はそこまで大きくないとしています。これはAndroidにART(Android Runtime)が備わっているからであるとし、例外はあれど特に作業しなくてもRISC-V向けのコードにも勝手にコンパイルしてくれるようです。

 また、同サイトは「Armは不安定なビジネスパートナーである」としています。スマートフォンのCPUのアーキテクチャはArmが掌握していますが、Armを所有するSoftBankが、非常に大きな影響力を持つNVIDIAにArmを売却しようとし、最終的に競争阻害などの理由により断念しています。その後も、自らの大口顧客であるQualcommとその子会社のNuviaに対し訴訟を起こすなど、かなり後ろ暗いニュースが続いています。

 くわえて、Armそのものは英国企業、そして親企業のSoftBankはもちろん日本企業なのですが、米国の輸出法が適用され、Huaweiに対する輸出制裁に巻き込まれたことも。反面、RISC-Vはカリフォルニア大学から始まったオープンソースプロジェクトで、米国の輸出法の対象にはなりません。

 RISC-VのメンバーにはIntelやGoogle、Qualcommなどが名を連ね、同時にアリババやテンセント、ZTEなど中国企業も参加しており、この状態で米中貿易戦争において、RISC-Vの存在がどちらか一方に有利に働くことがないことを主張しています。

 AndroidのRISC-V対応により、さらなる発展が見込めます。今後の動向に期待したいところです。

情報元Ars Technica
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