Android 16の最新ベータ版では、新しいデザイン言語である「Material 3 Expressive」が本格導入され、これまでのAndroidの見た目を大きく刷新しています。Material Youを採用するAndroid 15との違いをPhoneArenaが伝えています。
現在Android 16はAndroid 16 QPR1ベータ版として対応するPixelデバイスに配信されており、4年ぶりとなるMaterial Designの大幅アップデートを実際に体験できる状態となっています。
Android 16の目玉となる特徴はいくつかありますが、まず最初に目を引くのは従来のMaterial Youから大きく進化したMaterial 3 Expressiveの採用です。
Material 3 Expressiveは、2021年のMaterial Youから大きく進化したデザイン言語です。Material YouことMaterial 3が親しみやすいもののフラットなデザインであったのに対し、Material 3 Expressiveはグラデーション、立体感、動的な要素を積極的に取り入れます。またExpressive、表現の名に違わぬ自由度を誇り、大胆なUIやユーザーの好みに合った画面を構築できるようになったのもポイント。
Android 16で予定されているUIの変更を確認していくと、最も大きいのがクイック設定パネルの大幅な更新です。Android 12以降では長方形のタイルしか利用できず、非展開時に4つ、展開時でも8つのタイルしか表示できなかったものが、小さいタイルを使用することで16個まで敷き詰めることが可能に。その代わりXiaomi HyperOSだとかiOSっぽい印象を感じなくもありませんが。

Android 16

Android 15
アクセントとなる背景色を選択する「壁紙とスタイル」メニューも刷新されており、かなり派手な印象に。ただしPhone Arenaは、Android 16にてメニューがきれいにはなったものの、余計なタップが多くなり使いやすさがやや損なわれたと伝えています。
壁紙機能では「マジック壁紙」という新機能が追加されました。個人の写真を壁紙に設定する際、被写体の深度情報を解析してさまざまな形状で被写体を切り抜き、背景色や強度を調整できます。ただこれはSamsungやXiaomiでも見られた機能ではありますが。
また、雨、雪、霧、太陽光線など現在の気象条件に合わせて写真にリアルタイムエフェクトが適用される天候連動機能も搭載。Android 15では利用できる壁紙の機能がほとんどなかったようなので、大きな進歩と言えます。
設定メニューでは各アイコンに背景色が追加され、項目ごとに異なる背景色が適用されて視認性が向上しています。
そして最後に、「最近使ったアプリ」の項目でも微妙な変化が。スクショや画面分割などを行うドロップダウンメニューは、従来は画面上部のアプリアイコンを押下する必要がありましたが、これを改善。アプリ名を含め、ドロップダウンの矢印を明示することで分かりやすく改善しています。
ただし、これらの新機能がPixel以外のAndroidデバイスにどの程度反映されるかは不透明です。スマートフォン市場で大きいシェアを握る企業はカスタムUIを採用している傾向にあるからです。
Android 16は「ここ数年で最大のアップデート」であるようなので、非常に楽しみにしておきたいところです。今後の続報に期待したいところ。