サムスンが2つ折りが可能な新型フォルダブル三つ折りスマホ(Trifold)を約20万台製造する計画だと、韓国経済紙The Elecが報じています。部品の生産は2025年第2四半期から開始するとのことです。
この三つ折りスマートフォンは、両サイドが内側に折りたためる仕様となっています。これは、内側に折れるヒンジと外側に折れるヒンジを組み合わせたファーウェイのMate XTとは異なる設計だそう。
サムスンは新型三つ折りスマートフォンの部品製造に十分な時間を確保するため、Galaxy Z Fold 7の部品生産を通常よりも早めに開始する予定だと伝えられています。これは、三つ折りスマホの安定した生産体制の確立により多くの時間が必要になる可能性があるためです。
新型スマートフォンはサムスンディスプレイのFlex Gフォルダブルディスプレイと同様の形状を採用するそうです。
画面サイズは10インチに迫る大きさになるとされています。なお、Mate XTの画面サイズは10.2インチでした。Flex Gは内側に折りたたんでいくので、Mate XTのように画面の折り目が外側に行くという致命的な脆弱性を、解消できるというわけです。
サムスンはすでに三つ折りスマートフォンとFold 7の主要サプライヤーを決定しており、現在は二次サプライヤーの選定を進めているそうです。
2019年に初のフォルダブルスマートフォンを発売したサムスンは、9〜10mmの薄型モデルを展開する中国メーカーからの競争圧力に直面しています。また、アップルも韓国の部品メーカーとフォルダブルスマートフォンの開発について協議を続けているとのことです。
サムスンは中国メーカーへの対抗策として、同社最薄のフォルダブルスマートフォンとなるGalaxy Z Fold SEを発売しました。SEの厚さは10.6ミリで、Fold 7の12.1ミリより薄型化を実現していますが、出荷台数は10万台未満にとどまったとされています。
同社は今年、Z Flip FEも発売する計画で、Z Flip 7とほぼ同様の部品を使用する見込みです。
2025年のフォルダブルスマートフォン総出荷台数は700万台(既存モデル含む)を予定しており、内訳はFlip 7が300万台、Flip FEが90万台、Fold 7が200万台、三つ折りが20万台。