中華人民共和国・香港特別行政区では、様々な移動体通信事業者が回線を提供しています。香港は中国大陸やマカオ、海外と人が頻繁に移動する場所であるため、この地域では、SIMカードと端末が分離しているのが当然となっています。
今回、「3(Three)」と「Power」の二種類のSIMカードを購入、利用してみました。
どこで販売されているのか
おそらく香港に旅行やビジネスで渡航した時、最初に販売している場所は、香港国際空港内です。中国移動(China Mobile)や3(Three HK)などが有名です。「Power 3G」は1階のSIMフリー端末の販売店にて販売されていました。
他にも、香港の電気街などでもSIMカードが販売されており、気軽に購入できる環境が整っていることを実感出来ました。
SIMカードの値段
短期の滞在なら、プリペイド式(料金先払い)のSIMカードが便利です。プリペイド式で、チャージ料分だけで済ませるなら、クレジットカードとの紐付けや追加料金は不要です。
和記黄埔有限公司(ハチソン)の提供する「3(Three HK)」のSIMカードは、288HKD(香港ドル)、「Power 3G」は198HKDでした。1週間に満たない渡航程度なら追加料金不要でいけますね。現時点のレートで、1HKDは12円程度なので、約2400円~3500円程度のコストで済んだということになります。
また、通話も可能です。相場は大体1分あたり0.3HKDです。つまり約4円/分程度。これを国際ローミングでやると140円/分なので、圧倒的に現地SIMの方が安いです。
また、日本への通話も国際ローミングは175円/分かかるのに対し、3の現地SIMであれば13円~数十円/分で済みます。非常に安い印象です。
ローミングと現地SIMの使い分け
国際ローミングは料金が高いですが、「日本でも利用している電話番号をそのまま使える」というメリットはあります。
なので、現地でのデータ通信と通話は、現地SIMを利用しつつ、家族などの親しい間柄との連絡は、日本の電話機で国際ローミングで行うという使い分けがいいと思います。
自分はSIMロックを解除できないドコモ版iPhone 5sを国際ローミングで利用しつつ、SIMロックを解除したGALAXY S4 SC-04Eや、現地で購入したSIMフリー機に、現地のSIMカードを挿してデータ通信を利用していました。
小技
「Three HK」のSIMカードなら、日本で購入し、SIMの開通作業を日本で行うこともできます。SIMを装着して##107*0#に電話を発信することで開通できます。
日本での電波を掴むと、接続料金が掛かり、チャージ料からその分が引き落とされるのは注意点。ですが、日本で開通して準備をしておくことで、家族にあらかじめ電話番号を教えておけるというメリットがあります。
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実際の使用感
データ通信は、APNを入れればすぐに使えます。パスワードは不要。ThreeのプリペイドSIMなら、APN名は「mobile.three.com.hk」です。(imobile.three.com.hkでないと繋がらない場合もあるそうです) Power 3Gなら「mobile.power3g」です。
SIMロック解除したGALAXY S4で利用してみたところ、3Gでも下りの通信速度は快適です。一方で上りが絞られ、反応速度はまあまあといったところ。
Threeはマカオへの移動時にも、ローミングでそのまま利用可能でした。
料金も非常に低額に抑えられ、賢く節約できます。3Gでもまあまあの速度で繋がるのがいいですね。上りが絞られている分、撮った写真の一括アップロードなどはストレスがたまるので、それらは帰国してから行うか、Wi-Fiスポットを活用するのがいいでしょう。
日本や韓国など通信事業者の力が強い国では実感できませんが、アメリカやフランスなどSIMフリーを奨励する国もあり、海外ではこのようにプリペイドSIMを提供している国も多いのが実情です。
香港に行かれた時は、ぜひ現地SIMをうまく活用することをおすすめします。