ツタヤを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)グループと、フリービットによる合弁会社「トーンモバイル株式会社」は、MVNOサービス「TONEモバイル」において、新機種「TONE m17」の発売を発表しました。
「TONE m17」は富士通コネクテッドテクノロジーズ株式会社が製造担当ということになっています。ハードウェアは、寸法からスペックに至るまでarrows M04と全く同一で、単にTONEロゴなどのデザインのみ異なります。
OS | Android 7.1.1 |
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CPU | Snapdragon 410 クアッドコア 1.2GHz |
メモリ | 2GB |
ストレージ | 16GB |
ディスプレイ | 5型IPS HD |
カメラ | 1310万画素 |
インカメラ | 500万画素 |
バッテリー | 2580mAh |
寸法 | 約144×71×8.0mm, 148g |
LTE | Band1/3/8/19/26 |
3G | Band1/5/6/8/19 |
その他 | 防水防塵 FeliCa ワンセグ |
Qualcommが2013年12月に発表したSnapdragon 410を未だに搭載し続け、実行メモリは2GB、内蔵ストレージは16GBという今となっては貧弱なスペックにも関わらず、値段不相応な税込3万7584円という定価となっています。スペック的には半額程度でも妥当ではないでしょうか。
最大の特徴は泡でも洗える頑丈な筐体です。防水防塵、耐衝撃、耐擦傷というのは魅力的です。
ただ、いくら筐体が頑丈で長持ちでも、このスペックでは長期間利用することは容易ではないでしょう。既に不十分なスペックに加えて、SIMフリー機の中でもarrowsは特にOSバージョンのアップデートに非常に消極的という事実があるため、長く使う方にはおすすめできない機種となっています。
本機は、あくまで「保護者目線で子供に持たせる機種」とターゲットを絞り、「TONEファミリー」「ライフログ」「遠隔サポート」などの各種トーンモバイル独自サービスを利用できることが大きなセールスポイントなので、通話やSMSなどの最低限の利用が主である、という観点から考えると、これはこれで選択の価値はあります。あまり子供をスマートフォンに没頭させたくないという親のニーズに、ゲームアプリが快適に動作しないほど低い本機のスペックは合致します。
しかしTONEモバイルは、保護者側が細かく利用アプリの制限を掛ける機能をソフトウェアで提供していますし、さらに本機は、夜10時から朝6時までスマートフォンを利用しないといった利用制限を子供自ら追加することも可能。
単にこうしたTONEモバイルらしいサービスを利用することでゲームアプリ等を適切に制限すればいい話で、スペック面でまで縛るのは過剰ではないか?と疑問の余地は残ります。
TONEモバイルの機種はラインナップ的にまだまだ乏しく、TONEモバイルから選択しようとなると、現時点では消去法でこれを選ぶことになってしまいそうなのも事実。もう少しまともな性能の機種をラインナップに揃えると、TONEモバイルの魅力が発揮されそうなところなのですが、実に惜しいところです。