
偏屈で節約グセのついた筆者でも大満足!
一念発起、化石回線から意を決してY!mobileに乗り換えたんですが、今まで携帯回線を見直してなかったのを猛烈に後悔するほどでした。紹介していきます。
その昔「J-PHONE」で初めての携帯電話を持ち、そのままダラダラとVodafone、SoftBankを契約してきましたが、2016年、突如新星のように現れた折り畳みAndroidスマホ「FREETEL MUSASHI」に強烈に惹かれ、ドコモ回線を用いたMVNO「FREETEL」にMNPしました。このFREETELは、後に事業譲渡で楽天モバイルMVNOになります。

9年前の折り畳みスマホ「FREETEL MUSASHI」

その後も携帯ゲーミングAndroid機や回転画面スマホなど、数々の変態端末を渡り歩く
その後も様々な変態Android端末を使い続けてきました。端末が変わる一方で、回線は「安いし今困ってること無いし、MNPって面倒そうだよな……」と、そのまま変えずにズルズル使い続けてしまっていました。
2025年8月の「楽天モバイルMVNO(旧FREETEL SIM)」の請求が次の画像の通りで、個人的には安いと感じていました。

「ドコモ回線MVNO 旧FREETEL SIM」の超シンプルな料金表示
通話やショートメッセージはごくたまに使うくらいで、メインはLINE、漫画アプリ、X(旧Twitter)。月々の通信量は500MB、どれだけ多くても1GB程度です。

料金同様シンプルな表示。任意で低速回線にして通信量増加を止めることが可能だった
「は?500MB?」と思う人もいるかも知れませんが、本を購入する時にWi-Fi接続時に限るなど、無意識的に行っている節約が功を奏し、自然とこの容量になってるみたいです。
こんな感じで屋外で通信を全然使わないので、何事も無ければ今でも乗り換えずにいたと思うのですが、直近で使ってた端末のバッテリーが急激に劣化。1日どころか半日持たず、通勤中のSNS利用さえままならなくなってしまいました。
これまでなら、新しいAndroid端末を探すところでしたが、諸事情により大変な金欠だったもので、「今すぐ安価に新端末が必要」という状況に。
端末が安くなると言えばMNPだろうと、乗り換え先を探してみるものの、MVNOだと端末自体用意されていない、あるいは安く手に入るのは型落ち品が多め。金欠のくせに型落ち品で我慢という選択肢に踏ん切りがつかないまま、あちこちのサイトをウロウロ。そんな折、目に飛び込んできたのがワイモバの「MNPでiPhone 16eが月々1円になる」という広告。
「廉価版とは言え、今年出たばかりの製品が月々1円!?」と即アクセスしたは良いものの、当然ながら端末返却前提で、「シンプル2 M/Lの場合」という条件付きでした。「シンプル2 M」でも30GB……多すぎる。前述の通り、500MB~1GBしか使わない・今までの料金は3000円以下ですから、30GB税込4015円では宝の持ち腐れの上に、高いだけです。
端末を安く手に入れられても、維持費が高くなっては本末転倒。これもダメかと諦めかけたものの、良く見れば「シンプル2 S」でもそれなりの割引はあるとのこと。「4GB?十分十分。税込2365円?いいぞ、高くならない。肝心の端末負担額は……月々151円!」料金シミュレーターをポチポチし、頭の中のそろばんを弾いてブツブツ言っておりましたが、これで行こうと決めました。

Y!mobile iPhone 16e 現在はMNP実質4920円
かくして、サブブランドながら10年弱の時を経て古巣のSoftBank回線に帰還。無事iPhone 16eを入手し、回線設定も完了。2年後に要返却なので、ケースと保護フィルムも装着。これでiPhone 16eを4台、手に入れました。

筆者初iPhone(iPod touchを持っていたのでiOSに馴染みはある)
……そう、4台です。良い機会だと思って、両親と弟をMNPに巻き込んだのです。ちょうどみんな端末がボロくなってたし、1台やるのも4台やるのも手間は大して変わらん!と決意しました。(なお実際は普通に4倍大変でした。)
家族を巻き込んだのは親切心ですが、けっこう下心もありました。というのも、ワイモバには「家族割引サービス」があるんです。家族の回線(主回線)にぶら下がる(副回線登録)手続きをすると、毎月1100円割引されるというもの。これが目当てでした。

「家族」の定義をかなり広く見てくれていて、「同住所なら誰でもOK」「苗字が同じなら遠方でもOK」、その上「親族関係を示す親等についての条件はありません」とのこと。一人で複数回線契約する場合も、2回線目以降が対象となります。手続きも「My SoftBank」で主回線の電話番号を入力するだけと、非常にお手軽です。
さて、結局月々の利用料はどうなったでしょうか。
筆者は滑り込みで「シンプル2 S」を契約しましたが、2025年9月25日から後継の「シンプル3 S」(5GB・税込3058円)が始まっています。そのためここからは「旧FREETEL SIM → シンプル2S」で実際にいくらになったか、そして今から契約する人向けに「シンプル3 Sだとどうなるか」もあわせて触れます。
MNP当月の9月は事務手数料が乗ってくるので置いておいて、確定した10月の請求金額ですが、以下のように2000円を切っています。つまり端末代が入っているにも関わらず、8月の「旧FREETEL SIM」の請求より約900円安いのです。

「My SoftBank」アプリ内での料金表示
また、請求の内訳を見ると、次のように「どこにお金が掛かったか」を視覚的に分かりやすく表示してくれます。

料金内訳
金額に比例した大きさのボールが上から降ってくるという演出付き。某スイカのゲームのようにくっついて金額が変動するなんてことはありませんが、落ち方次第でボールの並び方もその都度変わるので、視覚的に面白みがありますね。
「シンプル3 S」であれば、基本料の青ボールがもう少し大きく、1780円になりますが、それでも合計は3000円以内に納まります。上の図で言えば消費税を含むグレーのボールも30円分大きくなり、税込2608円ということに。通話量500円弱が入っていてもこの安さです。
| プラン名 | 基本料 | 家族割引適用時 | データ量 |
|---|---|---|---|
| シンプル2S | 2150円(税込2365円) | 1150円(税込1265円) | 4GB |
| シンプル3S | 2780円(税込3058円) | 1780円(税込1958円) | 5GB |
データ量を使い切ると通信速度が最大300kbpsに制限されます。0.5GBを税込550円でチャージ可能ですが、その倍の1GB増えているのに税込693円差で済むと考えると、シンプル3Sの方がお得かもしれません。もちろん使い方次第ですが。
しかも、筆者が利用できていない割引が他にもまだあるんです。

PayPayカードゴールドと光回線のセットなら毎月税込2200円の割引に
料金の支払いにPayPayカードを使えばさらに割引が受けられます。また、「家族割引」とは併用できませんが、電力会社や固定回線をSoftBank系列のものにすることで別の割引が受けられます。
さて、回線の品質・使用感はどうかと言いますと、すこぶる快適でした。
- エリア:北海道札幌市の住宅街(自宅)と、中心地オフィス街・繁華街
- 端末:5G対応Androidスマホ → iPhone 16e
- 用途:LINE、漫画アプリ、X(旧Twitter)等
旧FREETEL SIMは、昼12時台はいわゆるパケ詰まりというやつでイライラすることがありました。Xは文字だけになり、アイコンも写真もグレーアウト。漫画は1ページ読むたびに読み込み表示がクルクルした挙句、「読み込みに失敗しました」でリロードを強要されてげんなり。とは言え「まぁ休憩時間で多くの人が通信してれば、こんなもんだよな……」と思って気にしないようにしていました。
しかしワイモバでは今のところ一度もそんな状態になっていません。読み込みクルクルさえ起きないこの速さ。

昼時でもこの速さ。格闘ゲームやFPSをするでもなし、安定性もこの程度あれば十分
動画視聴でも、解像度やビットレートによりますが、下り10~30Mbps程度が必要な目安ですが、180Mbpsも出ますし、Pingも36msと低遅延。
ここでデータ使用量をチェックしてみました。劇的に変わりすぎて、普通に1GB以上使うようになってますね。

1.2GB以上使用した
昼間などに繋がらなかった回線が快適につながるようになり、速度も大幅に向上したほか、読書で言えばいちいちあった待ち時間がほぼ皆無になることでページがスイスイ進むため、読書量が増えたのも大きいかと思います。乗り換えたことで筆者に起きた変化は想像以上に大きかったですし、高品質なSoftBankネットワークの安心感を強く実感できました。もっと早く乗り換えを検討すればよかったですね。
最後の推しポイント。乗り換え前は知らなかったのですが、ワイモバ契約者は本来月額税込508円が掛かる「LYPプレミアム」のサービスを、なんと無料で使うことができます。
自分はこれまで従量課金でスタンプを買う派でしたが、スタンプ送りまくれる良さを実感しました。LINEスタンプ プレミアム(ベーシックコース)相当の1500万種類を超えるスタンプが無料で使い放題というのは、とても楽しくて嬉しいです。

こんな風にオススメされますが、このうち半分以上は保有していないスタンプです。スタンプのサジェストが96個
ストアで「P」のマークがついたスタンプを5セットまでDLして保有しておけるほか、メッセージ入力でサジェストされるスタンプは、DLすることなく即時送信可能。
さらに、全トーク履歴を100GBまで、写真や動画も含めてフルでバックアップしてくれるというサービスが、iOSに乗り換えたての筆者にはピッタリでした。
本来異なるOS間では、メッセージのみを最大14日間分だけ引き継げるというのがLINEの仕様なのですが、このLYPプレミアム仕様のバックアップなら丸ごと引き継げます。大変助かりました。
次の画像のように「LYPプレミアムの特典を活用してどれくらい得したか」も明示してくれるため、無料で付いてくるサービスながら、使い倒してやろうと思えてきます。

YPプレミアムによって260円おトクに(11月半ば時点)
まとめると、筆者のようなライトユーザーなら「シンプル3 S」で日常のモバイル回線利用は十分な満足感を得られるでしょう。こんな人には相性が良さそうです。
- 古い格安SIMを、惰性で使い続けている
- 月のデータ使用量は5GB以下
- 家族や自宅回線で、家族割・おうち割などの対象になれそう
- LINEスタンプをよく買う、Yahoo!ショッピング・PayPayをよく使う
一方で、PCテザリング多用したり、動画を長時間視聴したりするヘビーユーザーは、素直に「シンプル3 M/L」を選んだ方が安心。MやLだと、Sならデータ量使い切り後に最大30Kbpsに制限されるところ、最大1Mbpsの制限で済みます。ただし制限状態でさらに本来のデータ量の半分(S 2.5GB/M 15GB/L 17.5GB)の通信を行うと、いずれも最大128Kbpsに制限されるのでご注意ください。
以上、ひとつの実例として、似たような状況であと一歩踏み出せずにいる人の参考になれば幸いです。


















