吉林省の監視カメラ数、百万台を突破!解決事件の8割に活用されていることが明らかに

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 「どこに行っても警察が設置した監視カメラの目が光る」と注目されている中国ですが、実際、どれくらい設置されているのでしょうか。

 昨年末までに中国東北部の吉林省内で設置されている監視カメラ台数が100万台を突破、解決された刑事事件の8割に活用されていると、東亜経貿新聞が伝えました。「どこから予算が出るのか」と呆然とする台数ですね。

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(吉林省)

 東亜経貿新聞の記者が吉林省公安庁(警察本部に相当)に取材したところによれば、近年、吉林省の警察機関は、加速する立体化・情報化社会の治安予防・制御システム建設の新たな必要に主動的に適応し、監視カメラ建設ネットワークを強力に推し進め、規模、連携、質と効率を目に見えて向上させており、監視カメラは「使えば使うほどよくなり、よくなればよくなるほど使う」発展新段階にあるとのことです。

 おそらく、映像の自動解析システムはデータを蓄積すればするほど精度が上がるため、まさに「使えば使うほどよくなる」のでしょう。

 吉林省公安庁は「全域カバー」を目標とし、重点区域の監視カメラ建設を逐次推進、都市、農村、道路網、高速鉄道沿線の監視カメラ定点システムの整備に注力。現在、全省の監視カメラは100万台を突破し、そのうち重要公共区域の高精細監視カメラは6万台に達するとのことです。

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 日本にも防犯カメラは多数存在するとはいえ、民間設置が多い上に、そう多くはない公共のものも地方自治体、国交省など縦割りのため、犯罪が発生してからの捜査で警察が使用できる範囲には相当の制限があります。すべて警察が常時監視のカメラが100万台という中国の状況とは、相当の隔たりがあります。

 資源を有効活用すべく、吉林省公安庁は組織的に「重点単位ならびに重点部位の動画監視標準化建設専門プロジェクト行動」及び「動画監視の大規模調査と更新維持百日行動」を展開、早い時期に設置された一万台の旧式監視カメラをすべて更新し、全省の監視カメラの98%が基準に合格しているそうです。

 たしかに、動画撮影機は近年目覚ましい勢いで進歩したため、古いものは更新する必要がありますね。

 同時に、重点区域、重点箇所、重要インフラ設備での動画監視整備を強力に推進し、多くの人が集まる場所、事件多発地区の全面カバーを完了したといいます。また、全省の公共監視カメラと映像の「命名率」も100%とになったそうです。

 「命名率」ですが、全体のオペレーションとして、どのカメラの映像がどの位置のものなのか、特定できないことには意味がありません。100万台それぞれどこのカメラなのかを整理する作業も、考えてみれば気が遠くなりそうです。

 今年、省公安庁は「点を線に、面を網に、外周を圏に、町村をカバー」を目標として、更に綿密な監視カメラ網の整備を目指しています。省、市、県の周辺道路をカバーした監視網により、監視カメラ検問を全面的に展開するとのことです。現在までに、監視カメラ検問は700カ所を新規に整備しており、リアル検問の157%になるとのことです。

 なお、中国の行政区分では、省の下に市、市のなかに区あるいは県があります。人口規模・範囲でいうと、市はだいたい日本の都道府県くらいです。

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 吉林省公安庁では、監視カメラ技術の実践能力維持と向上を、警察機関戦闘力の成長ポイントとして位置付けており、新たに500余人の専門チームを編成、監視カメラ建設、運営管理、リアルタイムでの監視と専門的な応用を担当させているとのことです。統計によれば、2017年1月から8月までの間、全省の警察機関が監視カメラ技術を使用して解決した刑事事件は8,564件、解決事件のうち83.2%を占めるそうです。

 今や中国の犯罪捜査になくてはならないものとなった監視カメラ網ですが、ここまで捗ってしまうと、警察モノドラマが動画を解析してばかりになってしまうのでは……と、少し心配になります。